処方された「抗生物質」はすべて飲まないとダメ? 副作用が出ることは?
処方された「抗生物質」はすべて飲まないとダメ? 副作用が出ることは?
“疑問”を薬剤師に聞く
医療機関で、細菌による病気と診断されたときに処方されるのが「抗生物質」です。抗生物質の服用時に症状が治まることがありますが、その際に服用をやめてしまった場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。抗生物質の服用時に生じる可能性のある副作用のほか、服用時の注意点について、薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。
体内の細菌が再増殖する可能性
Q.抗生物質の効果や正しい服用方法について、教えてください。症状が治まった場合、服用をやめても問題はないのでしょうか。
真部さん「抗生物質は、肺炎や中耳炎など、『細菌』による病気に対して使用されます。細菌性の病気については、症状が治まったと感じても、細菌が体内にまだ潜伏している可能性があります。細菌をしっかりと死滅させるためには、あらかじめ決められた量の抗生物質を最後まで飲み切ることが重要です。
『治ったからいいや』などと、自分の判断で服用をやめてしまうと、退治し切れなかった細菌が再増殖して症状がぶり返したり、細菌に耐性ができて将来的にその抗生物質が効かなくなったりしてしまう可能性があります」
Q.抗生物質の服用時は、どのような副作用が生じる可能性があるのでしょうか。
真部さん「抗生物質は小腸で成分が吸収されることが多く、一時的に腸内細菌のバランスを崩します。そのため、抗生物質の服用時に比較的起こりやすい副作用として、消化器系のトラブルが挙げられます。
例えば、下痢や腹痛、吐き気などが生じるケースがありますが、胃腸が弱い人に対
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