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載せる数を減らすほど、選ばれる

実績を十件並べているページと、三件だけのページ。問い合わせが多いのは、たいてい三件のほうです。数を見せるほど信用される、という感覚は自然なものです。ただ、見る側は数を数えていません。見ているのは、一件にどれだけ賭けたかのほうです。並べた数だけ、一件あたりの重みは薄くなります。多いほど、どれも本気に見えなくなる十二枚の写真から十一枚を外したことがあります。外した十一枚にも、それぞれ良さはありました。けれど、悪くないものが横に並ぶほど、残した一枚まで「たまたま良かったもの」に見えてきます。選んだ形跡が消えるからです。見る人は、そこに置かれた理由を探します。理由が見つからない並びは、置いた側も迷っていたのだと伝わります。減らすのは、悪いものではありません整理をするとき、多くの方は出来の悪いものから外します。ところが、それではあまり変わりません。印象を薄めているのは、悪いものではなく「悪くないもの」のほうです。可もなく不可もない一件が三つ並ぶと、全体の温度がそこに引っ張られます。外す基準は、質の高さではありません。「これが一件だけ残ったとして、それでも頼みたくなるか」。この問いに、はいと言えないものを外します。残す一件は、いちばん上手くいった仕事とは限らない売上がいちばん大きかった案件が、看板に向いているとは限りません。残すべきなのは、これから来てほしいお客様が「これは自分の話だ」と思える一件です。過去でいちばん良かったものではなく、次を連れてくるものを前に置きます。だから整理は、実績の順位づけではなく、これから誰と仕事をしたいかの宣言になります。ここを決めずに数だけ減らすと、ただ寂し
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文字は、読まれる前に見られている

看板の前で足を止めるかどうかは、書いてある内容を読み終える前に決まっています。人は文字を、まず絵として見ます。線の太さ、字間、余白の取り方。その印象が、事業の「格」として先に届く。だから同じ言葉でも、書体が違えば、値段の見え方まで変わります。書体は、価格の説明を先回りする細い明朝を、字間を広めにして置く。それだけで落ち着きと余裕が出ます。丁寧に扱われている感じ、と言い換えてもいい。太いゴシックを詰めて置けば、勢いと手軽さが出ます。今日中に決めてほしい場面では正解ですが、単価を上げたい事業とは相性が悪い。どちらが優れているかではありません。売りたい速度が違うだけです。じっくり選んでほしい商品に、急かす書体を使っていないか。まずそこだけで、印象はかなり整理できます。揃っていないことのほうが、目立つ多くの場合、問題は書体の選択そのものではありません。サイトの見出しと、SNSの画像と、紙のメニュー。三つ並べたときに、別の店に見える。これが一番よく起きています。見る人は書体の名前を覚えていません。けれど「なんとなく雑」という感触だけは、正確に受け取ります。使う書体は二種類まで。見出しと本文で役割を分ける。太さの段階も三段までにする。新しく足すより、いま使っている数を減らすほうが、たいてい速く効きます。余白は、書体の一部文字を大きくしても、伝わりやすくはなりません。読みやすさをつくるのは、字の大きさより、行間と周囲の余白です。行間は文字サイズの1.7〜1.9倍。一行は、目が迷わない長さで折り返す。見出しの上は、下より広く空ける。そして、詰め込まない。伝えたいことが三つあるなら、一画面に一つ
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