文字は、読まれる前に見られている
看板の前で足を止めるかどうかは、書いてある内容を読み終える前に決まっています。人は文字を、まず絵として見ます。線の太さ、字間、余白の取り方。その印象が、事業の「格」として先に届く。だから同じ言葉でも、書体が違えば、値段の見え方まで変わります。書体は、価格の説明を先回りする細い明朝を、字間を広めにして置く。それだけで落ち着きと余裕が出ます。丁寧に扱われている感じ、と言い換えてもいい。太いゴシックを詰めて置けば、勢いと手軽さが出ます。今日中に決めてほしい場面では正解ですが、単価を上げたい事業とは相性が悪い。どちらが優れているかではありません。売りたい速度が違うだけです。じっくり選んでほしい商品に、急かす書体を使っていないか。まずそこだけで、印象はかなり整理できます。揃っていないことのほうが、目立つ多くの場合、問題は書体の選択そのものではありません。サイトの見出しと、SNSの画像と、紙のメニュー。三つ並べたときに、別の店に見える。これが一番よく起きています。見る人は書体の名前を覚えていません。けれど「なんとなく雑」という感触だけは、正確に受け取ります。使う書体は二種類まで。見出しと本文で役割を分ける。太さの段階も三段までにする。新しく足すより、いま使っている数を減らすほうが、たいてい速く効きます。余白は、書体の一部文字を大きくしても、伝わりやすくはなりません。読みやすさをつくるのは、字の大きさより、行間と周囲の余白です。行間は文字サイズの1.7〜1.9倍。一行は、目が迷わない長さで折り返す。見出しの上は、下より広く空ける。そして、詰め込まない。伝えたいことが三つあるなら、一画面に一つ
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