私は以前、がん末期の方などを受け入れるホスピスの役割を持つ住宅で、マネージャー兼ケアマネを務めていました。そこでは年間約40名以上の方の最期に立ち会い、何度も自分に問いかけたことがあります。
それは、「治療を優先するのか、生活(日常)を優先するのか」という問題です。
例えば、がん末期のような、いつか必ず終わりが来る状況において。
治療を最優先にすれば、少しだけ命を長らえることができるかもしれません。しかし、その代償として入院生活が長くなり、自宅で過ごす時間が減ったり、筋力が落ちて歩けなくなったりと、生活の質が低下してしまうこともあります。
一方で、住み慣れた場所での生活を優先すれば、入院しない分、家族との時間や自分らしい日常を守ることができます。しかし、結果として命の時間は少し短くなるかもしれません。
何が正解なのか?
多くの人は「少しでも長く生きてほしい」と治療を選びがちです。
けれど、人生の最後時間時間を過ごす方々の姿を見てきた私は思うのです。「必ずしも治療を優先することが、その人にとっての正解とは限らない」と。
治療を優先するのか・・・。
それとも、最後の日まで自分らしく生きる時間を優先するのか・・・。
答えは自分の中にある
その答えは、ご本人やご家族の価値観の中にしかありません。
そして、どちらを選んだとしても、それは間違いではなく、どちらも「正解」なのです。
私自身、何度もその選択の場面に立ち会い、「私だったらどうだろう」と、ご家族と一緒に悩み、考え続けてきました。
もし今、あなたがご家族の今後について、どうすべきか迷い、苦しんでいるのなら。
どうか一人で抱え込まないでください。
どちらの道を選んでも、あなたが家族を想って出した答えなら、それは尊いものです。
あなたの、そしてご家族の大切にしたい「価値観」を一緒に整理するお手伝いができれば、これほど嬉しいことはありません。