「なぜ、33年も介護の仕事を続けているのですか?」
そう聞かれることがよくあります。
実は私、介護の世界に飛び込む前はパティシエを目指していました。高校卒業後に製菓専門学校に進学したんです。
「ケーキはいつも笑顔の真ん中にある。そんな笑顔を作れる仕事に就きたい」
そう願って、製菓専門学校を卒業した後は、フランスへ1年間留学しました。
しかし、フランスで学んだのはお菓子の技術以上に「生きる力」でした。
異国の地はトラブルの連続
言葉も通じない異国の地での生活は、まさにトラブルの連続。
頼んだはずのタクシーが来なかったり、予約したはずのホテルが満室と言われたり・・・
そこで痛感したのは、「立ち止まっていても何も始まらない。でも、一歩踏み出せば、必ず道は開ける」ということでした。
タクシーが来なかった時は近くのお店に飛び込んで、手ぶり素振りと片言のフランス語で「タクシーが来ない。助けて」と伝えたり・・・
伝わったかは分かりませんが、結果、お店の人がタクシー呼んでくれました。ホテルでは満室と言われた後に必死に「他にホテルはないか?」と、これも手ぶり素振りで必死に訴えました。
結果、他のホテルを紹介してもらえました。
もし、ここで何も行動しなかったらどうなっていたのしょうか。きっと事態は何も動かず、もっと悪い結果になっていたかもしれません。
言葉が通じない人と向き合うのは勇気がいることです。できればやりたくない。こんな心の葛藤が異国の地では何度も訪れます。
例え失敗しても命を失うわけではない
そこでたどり着いた私の答えは「たとえ失敗しても、命まで取られるわけじゃない」です。
「生きてさえいれば、何度でもやり直せる。最後はどうにかなる!」でした。
そんな極限の経験が、今の私の「行動する勇気」を支える大きな柱となりました。
帰国後、念願のケーキ屋で働き始めましたが、現実は厨房にこもりきりの毎日。しかもケーキ屋さんの多くはテイクアウトなんです。テイクアウトじゃお客様がケーキを食べて笑顔になる瞬間を直接見ることはできませんよね。大事なことを見落としていました(それもまた私らしい)。
「もっと直接、相手の表情が見える場所で、誰かの力になりたい」
その思いが抑えられなくなり、私は未経験のまま介護の世界へ飛び込んだのです。
福祉の学校には行っていません
という事で、私は福祉の専門学校は出ていません。
現場で必死に働きながら勉強し、介護福祉士、ケアマネジャーの資格を取り、会社にお願いして「認知症介護指導者」の研修にも行かせてもらいました。
パティシエもお菓子も大好きでしたが、今の私は、目の前の方がふっと安心した表情を見せてくださる介護の仕事に、何物にも代えがたい喜びを感じています。
介護に悩むご家族の皆さんは、今まさに「どう動いていいか分からない」という暗闇の中にいらっしゃるかもしれません。
でも、どうか思い出してください。
「一歩踏み出せば、景色は必ず変わります」
フランスで、そして介護現場で培った私の「行動する力」を、今度はあなたの心を守るために使わせてください。一緒に、最善の次の一歩を考えましょう。
最後に
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