効率化が、現場の不安を生むこともある
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業務の効率化や自動化は、
多くの場合「良いこと」として語られます。
時間が短縮できる。
ミスが減る。
作業が楽になる。
どれも、間違っていません。
ただ、現場を見ていると、
効率化が進んだことで
逆に不安を感じる人が出てくる場面もあります。
それは、
やる気がないからでも、
変化を嫌っているからでもありません。
これまで、
自分の手で確認していたこと。
途中の計算や、
結果に至るまでの経路を
頭の中で追えていたこと。
それが、
ボタン一つで結果だけが出てくるようになると、
「本当に合っているのか分からない」
という感覚が残ります。
特に、
これまで丁寧に仕事をしてきた人ほど、
この不安は大きくなりがちです。
時間をかけて確認していた行為は、
単なる作業ではなく、
安心するためのプロセスでもあったからです。
効率化や自動化を進めるとき、
つい「無駄な作業を減らす」
という視点だけで考えてしまいがちですが、
現場では、
その作業が
「納得するための時間」
「責任を持つための確認」
になっていることも少なくありません。
だから、
効率化は
「作業を減らすこと」そのものが目的ではなく、
不安をどう扱うか
を一緒に考える必要があると思っています。
仕組みを変える前に、
どこで安心していたのか。
何を確認していたのか。
そこを理解せずに進めると、
便利になったはずなのに、
現場の気持ちは置いていかれてしまいます。
効率化は、
正しく進めれば
現場を楽にしてくれます。
でも、
急ぎすぎると、
別の負担を生むこともある。
そのことを
少しだけ意識しておくだけで、
進め方は大きく変わる気がしています。