間違うと危険!解雇予告について解説します!

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法律・税務・士業全般
 「問題社員を即日で辞めさせた」「もう来なくていい、と伝えただけ」といったケースがありますが、実は、解雇予告手当の未払いで数十万円の是正勧告につながる可能性があります。本記事では、解雇予告手当について、わかりやすく解説します。

1 解雇とは

 退職について、最も多いケースは、従業員が、「退職します」と申し出て、会社が「わかりました。」と承認し、退職日に至るケースです。通常の退職は、ほとんどがこれにあたります。一方で、解雇は、「会社からの申し出による一方的な労働契約の終了」です。会社の一方的な判断ですので、従業員の退職の申し出はありません。
 解雇は、会社の一方的な判断で行われるものですので、無制限に認められると、従業員の生活への影響が大きいので、様々な法規制があります。その中の一つが、解雇予告制度です。

2 解雇の手続き

 解雇する場合、以下のいずれかの手続きが必要です。
――――――――――――――――――――――――
(1) 解雇予告をする場合
 ⇒少なくとも30日前に解雇の予告をする。
(2) 解雇予告をしない場合
 ⇒30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を、解雇と同時に支払う。
――――――――――――――――――――――――
 (1)について、例えば、12月31日付けで解雇する場合、遅くとも12月1日に解雇予告(解雇になる旨の申し渡し)を行う必要があります。解雇予告日(解雇になる旨を申し渡した日)は予告日数に参入されませんので、12月2日を初日として、30日間必要となります。
 (2)について、解雇予告の日数が、15日しかない場合、残りの15日分を平均賃金を支払うことも、可能です。
 解雇される場合、従業員は、転職するのか、起業するのか等、今後の生活を考える必要があります。その時間を確保するために設けられた制度と言えます。

3 解雇予告制度の適用除外

 原則、解雇する場合は、解雇予告(又は解雇予告手当)が必要ですが、以下の場合は、不要です。
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(解雇には30日以上前の予告が必要です:厚生労働省)

4 解雇予告除外認定について

 原則として、ほとんどのケースでは、解雇予告が必要です。しかし、一部のケースで、労働基準監督署長の認定を受けた場合、解雇予告が不要になるケースがあります。
――――――――――――――――――――――――――――
(1) 天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能な場合
 天災事変に準じる程度に不可抗力に基づきかつ突発的な事由 の意であり、事業の経営者として、社会通念上採るべき必要な 措置を以てしても通常如何ともし難いような状況
(2) 労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合
 解雇の予告の保護を与える必 要のない程度に重大又は悪質なもの
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 除外認定を申請する場合、管轄の労働基準監督署へ事前に相談しておくことが望ましいです。

5 補足

 解雇予告について解説しました。しかし、「解雇予告(又は解雇予告手当)をした=解雇が有効」ということにはなりません。労働契約法第16条において、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」とされており、解雇の内容の妥当性も求められます。例えば、1回遅刻したから解雇というのは、30日前に解雇予告をして、手続きとしてはOKでも、内容としては、妥当であるとは言えません。
 このように、手続きの妥当性と内容の妥当性を、両面から意識することが重要です。

6 まとめ

 解雇予告について解説しました。当事務所では、解雇予告のみならず、労務管理について、ご相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。元労基署職員(労働基準監督官)の視点から、適切なご提案をさせていただきます。

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