元国語科教員が考える「読み手に伝わりやすい文章」とは?

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元国語科教員で、現役作家の寿じゅげむと申します。
私はこの3月まで、高校の国語科の教員として勤務していました。
現在は別名義で小説やエッセイの執筆をして、作品を販売しています。

また、以前創作活動で悩み、一度筆を置いてしまった過去もありました。
そこで、国語科教育に携わっていたときに考えていたことについて、
今回はこの場を借りてみなさんにお伝えしたいと思います。
創作に悩んでいる方や、行き詰まっている方の一助になれば幸いです!

私は毎年4月に初回の授業ガイダンスで、
生徒たちに「国語の授業でどんな力をつけたい?」と必ず質問をしていました。
そこで多く寄せられたのが、
「もっといい文章を書けるようになりたい!」
「語彙力を増やしたい!」
というものでした。

ところが、
「じゃあいい文章ってどんなものだと思う?」
「語彙力が増えるとどんないいことがあるのかな?」
と問うと、どの生徒も言葉を濁すのです。

しばらくすると、
「たぶん読みやすい文章だといい文章なんじゃないか」
「すらすら読める、わかりやすい文章はかっこいいと思う」
などの回答が集まりました。

ただ、その中で一人の生徒が
「なんか、最後まで読んでもらえないと、書いていてもつまらない気がする」
とぽつりとつぶやいたんですね。
その発言に感激したことを、今でも鮮明に覚えています。

それでは、「最後まで読んでもらえる」ような、「読み手に伝わりやすい文章」とは、どのようなものだと考えられるのでしょうか?

文章の中には、読んでいても「自分には合わない」と感じてしまって、途中で読むのを断念したくなってしまうものもあるかと思います。
しかしその反面、「読みやすい!」と感じて、「もっと先が読みたくなる!」と引き込まれるような文章もありますよね。

今回はその中で1つ、
【意識すると格段に文章が読みやすくなるポイント】
についてお話をしていきます。

★意識すべきポイントは、
 「読み手の気持ちを考える」ことです。
もっと噛み砕いて言うならば、
【「読み手と会話をする」意識で文章を書くこと】
と言い換えることもできると思います。

文章には言葉のリズムがありますね。

短い言葉が連なる、リズミカルな文章。
流れるような言葉たちが織りなす、おだやかな流れを感じる文章。

読み手も文章を読み進めていく上で、意識せずともそのリズムやテンポを掴みながら、内容を理解していくわけです。
あなたが書いた文章を、読み手は後から読み進めるわけですけれど、
あくまでこのやり取りは双方向のコミュニケーションに近いものなのです。

会話はリアルタイムで行われるコミュニケーションですね。
ですから、相手の反応を確かめながら、話し手はテンポやリズムを調整したり、あらかじめ話そうと思っていた内容に修正を加えたりすることができます。

ところが、文章を書く/読むという体験には、少し時差があるんですね。
しかも書き手は、その文章を読んだ相手がどのようなことを思うか、どう受け止めるかを知らないまま、全て書き進めていかなければならない。
だから「話せるのに書けない」と多くの人が思ってしまうことになる。
書き言葉への苦手意識を抱くことになる、原因のうちの1つではないでしょうか。

たとえば友達と話していて、一方的に3分間ノンストップで1人語りをする人がいたらどう思いますか?
聞き手は、「なんかこいつ、ずっと1人でしゃべってるな」と嫌気がさしてしまって、相手の話を聞きたくなくなってしまいますよね。
書き言葉における「一文が長い」という状態です。

具体的には、「音読をして息継ぎが必要になる状態」は、読み手にとっても「わかりづらい」と感じる可能性が高いように思えます。
一息で読みきれない長さになったら一度文を区切ると、格段に読みやすくなります。

「。」(句点)で区切られたところまでが一文です。
対面の会話で言うと、口を閉じて、相手の反応を伺うタイミングですね。
あくまで「会話」と同じだと考えて、一つの文章が長く続きすぎないように意識すると、相手が「もう少しこの人の話を読んでみよう」と向き合ってもらいやすくなります。
また一文の中に「、」(読点)が4つ以上入り混じっていると、煩雑でわかりづらい印象を与える傾向にあるかと思います。



もう一つ別の例を挙げてみます。
相手の話す内容に対して、聞き手が驚いたり、感心したりしたとき、
対面の会話では、聞き手はどのような行動を取るでしょうか?
「えー!」
「すごいね!」
「それで、どうなったの?」
など、相槌を打ちたくなることでしょう。

読む場合もそれは一緒です。
書いている文章の中で、読み手の心が動くような場面では、
次の展開に期待をさせるような間や、受け取った感情をゆっくり噛み締めるような間を取ってあげましょう。

テレビ番組で言うと、結果発表の前のドラムロールなどの「タメ」。
または、感動的なシーンのあとにゆっくりと暗転するフェードアウトのような、画面の切り替えによる余韻。
そういったものを想像すると、イメージしやすいと思います。

同じテンポや間の文章が続くと、退屈してしまいますし、読み手の心が動く隙間がなくなってしまって、「読まされている」という感覚を抱くことになってしまうかもしれません。

読み手の心の動きを想像しながら文章を構成していくと、
まるで対面で会話をしているかのように、双方でコミュニケーションをしながら文章を相手に届けることができるようになるのです。

今回は、【意識すると格段に文章が読みやすくなるポイント】として、
【「読み手と会話をする」意識で文章を書くこと】について私の考えをお伝えしてきました。

また次回以降も、創作するあなたの役に立つような情報を発信していきますので、ぜひこのブログを役立ててもらえるとうれしいです!

ココナラでは「元国語科教師」という視点から、
あなたの文章を読み、その作品の感想をお届けするサービスを提供しています。

アドバイスがほしいという方には、
「より読み手に伝わりやすい文章になるには?」という観点で、
今回取り上げた以外のたくさんのポイントを織り交ぜながら、アドバイスをすることも可能です。

また、「アドバイスはいらないから、とにかく創作のモチベーションを上げられるような感想がほしい!」というご要望も承ります。

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