私たちは普段、自分の状態や周りの状況をはっきりと認識して生活しています。この「はっきりと認識している心の働き」が、「意識」です。
一方、「意識」と、自分では気づくことができない心の深い部分に存在する「無意識」とは、区別されます。
「意識」という言葉を分解してみると、その意味がより明確になります。
「意」: 考えや気持ちを対象に込めること。
「識」: 対象を見分け、認識する心の基本的な働き。
つまり、「意識」は、私たちが物事を認識し、それに対して考えや気持ちを向ける、複雑な心の作用だと言えるでしょう。
仏教には、私たちがどのように外界を認識し、それに応じて反応するかを説明する「受想行識(じゅそうぎょうしき)」という考え方があります。
これは、心と外界が関わる4つの段階を示しており、私たちの心の働きを深く理解するヒントになります。
1.受(じゅ): 感覚器官で情報を受け取る
これは、私たちが五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)を通じて、外界からの情報(色、音、香り、味、感触など)を単純に受け取る段階です。
例えば、美しい花を見て「きれいだ」と感じたり、熱いものに触れて「熱い」と純粋に感じる、その第一歩の感覚を指します。
2.想(そう): 情報からイメージをつくる
次に、受け取った感覚情報を頭の中で整理し、概念化したり、イメージしたりする段階です。
目の前の花を「バラだ」と認識したり、そのバラを見て「誕生日にもらったバラだ」と過去の記憶と結びつけたりするのは、この「想」の働きです。
3.行(ぎょう): 意志や感情が生まれる
概念化された情報に対して、意志や感情が湧き上がる段階です。
例えば、「このバラを欲しい」という欲望が生まれたり、「このバラは好きじゃない」という嫌悪感が生まれたりします。これは、行動のきっかけとなる心の動きです
4.識(しき): 意識として統合される
そして、「識」は、これまでの「受」「想」「行」の働きを統合し、自分自身の意識を生み出す基盤となるものです。
この「識」によって、「私が〜した」「私が〜と思った」という「自我」の意識が生まれます。
「受想行識」という一連のプロセスを通じて、私たちは「自分」という存在を認識し、世界と関わっているのです。
ただ、心は複雑なもので、時にはその働きに「滞り」が生じることがあります。
例えば、何らかの原因で心の働きに不調が起きると、「受想行識」のどこかの段階でバランスが崩れ、本来の心の働きができなくなってしまうこともあります。
例えば、「受」の段階で感覚を過剰に受け取ってしまったり、
「想」の段階でネガティブなイメージばかりが強くなったり、
「行」の段階で不要な欲望が生まれてしまう
など、心の不調は、このプロセスに影響を与えてしまいます。
経絡気功では、脳の「邪気」がどの部位で滞っているか、どの段階で気の運行バランスを整えればよいのかを探っていくことができます🤔
バランスの乱れをすぐに治そうとするよりも、まずは気づいてあげることが、改善の第一歩となります😊