“不安定=自由”は本当か? フリーランス生活と心のバランス感覚

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フリーランスという働き方が広がってきたとはいえ、世の中の主流はまだまだ正社員。

正社員と違ってフリーランスは解雇されやすい、フリーランスならではの不安を感じている方も多いでしょう。

今回は、「不安定さ」とどう向き合うか、そしてフリーランスとしてどう心のバランスを保つかについて、実体験を交えながらお話します。

正社員の「安定」にはコストがかかっている

正社員には、体調を崩したときの休業補償、簡単に解雇されない制度、通勤手当、社会保険の半額負担など、さまざまな保障があります。
一方で、フリーランスにはそういった制度は基本的に存在しません。

案件が3ヶ月更新であれば、「来月で契約終了でお願いします」というのは日常茶飯事です。

でも、世の中に“メリットしかない仕組み”などありません。

正社員にも当然コストやデメリットがあります。

雇う側の視点で考えてみてください。
・社会保険は企業と従業員で折半
・通勤手当・研修費などのコスト負担
・成果が出なくても簡単に解雇できない
上記を考えると給与が50万円の社員を雇うには、企業は実質的に100-150万円近いコストを負担していると言われています。

「会社が負担してくれている、ラッキー!」
ではなく、
「会社は負担分を加味して給料を払っている」というのが正しい表現です。

人件費に加え、教育・福利厚生・間接的(オフィスの家賃など)な労務コストも含まれてくるためです。

朝三暮四(意味:実質が同じでも表現の違いで誤解させる)に近いです。
恐らく多くの人が給料は額面、何となくの手取りしか把握していないものですが、給料の原資レベルで考えればかなり控除されることがわかるはずです。

フリーランスは良くも悪くもその中抜きがないことになります。

フリーランスが抱える“負”とその対策

■心理的な疲労感
ここまで正社員側のデメリットに触れてきましたが、フリーランスにも当然リスクはあります。

特に、いつ契約が終了するかわからないという不安は大きいです。

たとえば、クライアント側の都合で「単価◯◯万円以上の人は契約継続不可」といったこともあり得ます。

3ヶ月ごとに契約更新の可否が問われる構造の中で、常に心のどこかに緊張が走っている。

その連続で「自分にはやっぱり正社員のほうが合っていたかも」と感じる人がいても不思議ではありません。

私自身の対策としては、SES営業会社を5~7社と常時つながっておくことを意識しています。

参考: 面談が人生を変える?フリーランスが語る“月2〜3件応募”の破壊力

1社が週に1件でも面談を組んでくれれば、1ヶ月以内に次の案件が決まる確率は非常に高くなります。

また、面談慣れするために、月に3~4回は面談を受ける“練習”のつもりで動くのも有効です。

最近では模擬面談を提供するサービスもあるので、うまく活用しましょう。
収入の不安定さを出費で制御する

不安定さの正体は多くの場合「収入」です。

1回目のフリーランス時代、私も収入が不安定で苦労しました。
そんなとき、フリーランス友人に言われた言葉があります。

「収入は未来のことだから予測できない。でも支出はコントロールできる」
これが刺さりました。

以降、私は徹底的に支出を管理しています。
・平日は基本自炊、外食なし
・散髪は妻にカットしてもらって5年以上美容院に行っていない
・毎月クレジットカードの明細を確認し、不要なサブスクはすぐ解約
・唯一の娯楽である海外旅行に安く行くためマイルをキャンペーン時に貯めておく

未来が不透明だからこそ、「削れるところは削る」。

これがフリーランス生活を続ける上での基本姿勢です。

特に金銭的に困っては知能が下がると言われていますし、今の時代なら変なバイトの誘いがあります。
「貧すれば鈍する(金銭的に困ると判断力が落ちる)」という諺もあります。日頃から倹約に努めましょう。

感覚値ですが最低でも1年無収入で困らない貯金をすると良いです。

それでも貯金があって使ってしまう人はスキルなどに自己投資するのが良いと思います(貯金があると安心して使ってしまうのが人情でしょう)

孤独は他の要素で埋める

基本的に3ヶ月という単位で何でも決められます。
更新直後に1ヶ月目でプロジェクトを離脱することを伝えれば揉めずに抜ける事もできます。

働き方もフルリモートから常駐、技術目線でもビジネス目線でもどんな案件でも見つかります。

反面、自由すぎる事もデメリットです。

しがらみがないので、良くも悪くも孤独を感じることが多いですが、ある意味で自由の代償とも言えます。

自分でコミュニティを作るのも良し、趣味を作るのも良し、新しいスキルを身につけるのも良しです。

独身の人はパートナーを見るけるのも良いでしょう。既婚者で子供がいれば子供との時間を増やすのもありでしょう。

まとめ:フリーランスは「生き方の1個」である

私はフリーランスを2度経験しています。途中、正社員に戻った時期もありました。

正社員とフリーランス、どちらにもメリット・デメリットがあります。

大事なのは片方の生き方を否定しないこと。

同じ案件に参画している正社員の方に失礼ですし、人それぞれの最適解があるからです。

私が1度目のリーランスだった2015~2019年、正直めちゃくちゃ自由でした。
・「人は後天的にモテるようになるか?」と仮説を立て、数百人とデート
・マイルを駆使して毎月海外旅行、ヨーロッパを2週間周遊
・格闘技ジムに週5で通い、アマチュア大会に出場

誰にも縛られず、自分の関心に従って動けたあの期間は、人生においてかけがえのない経験です。

年齢を重ねれば、フリーランスの選択肢が狭まることもあるでしょう。

それでも、私は再びフリーランスを選びました。

なぜなら、この5年間正社員として働く中で、「会社ではできないこと」が山ほどあると気づいたからです。

フリーランスは「不安定」かもしれません。

でも、それは「可能性」にも言い換えられます。

そして、その自由の“揺れ幅”をどうコントロールするかで、人生の質は大きく変わります。

まずは一度、経験してみるのもアリです。
それでは、また。

気軽に相談に乗って欲しいというコメントがあったので自分のサービスを貼っておきます。興味ある方はご相談ください。


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