「寂しい」
その一言を言うだけなのに、
どうしてこんなに怖いんだろう。
彼を責めたいわけじゃない。
怒りたいわけでもない。
困らせたいわけでもない。
ただ、少しだけ分かってほしい。
連絡がない時間、
私は不安になること。
会える日が決まらないと、
心が落ち着かないこと。
「大丈夫」と言っているけれど、
本当は大丈夫じゃない日もあること。
それを伝えたいだけなのに、
言葉にしようとすると胸が苦しくなる。
何度もLINEを打った。
「最近、少し寂しい」
そこまで打って、消した。
「会えない日が続くと不安になる」
それも、消した。
「もう少しだけ、安心できる言葉がほしい」
そんなふうに書いたら、
重いと思われる気がして、また消した。
結局、送ったのはいつも通りの言葉だった。
「無理しないでね」
本当は、
私のほうが少し無理をしていたのに。
私はずっと、
本音を伝えることと、
相手を責めることを同じだと思っていた。
寂しいと言えば、彼を責めているみたい。
不安だと言えば、彼を疑っているみたい。
会いたいと言えば、彼を縛っているみたい。
だから、言えなかった。
でも本当は、
本音は相手を責めるためだけにあるものではない。
本音は、
自分の心を相手に知ってもらうためのもの。
「あなたが悪い」と言うためではなく、
「私はこう感じている」と伝えるためのもの。
そこを私は、ずっと勘違いしていたのかもしれない。
もちろん、伝え方は大切だと思う。
感情のままにぶつけたら、
お互いに傷ついてしまうこともある。
「なんで連絡くれないの?」
「どうして会ってくれないの?」
「私のこと大事じゃないの?」
そう言いたくなる夜もある。
でも、その奥にある本当の気持ちは、
たぶん怒りだけじゃない。
本当は、寂しかった。
本当は、不安だった。
本当は、もっと安心したかった。
その一番やわらかい部分を、
私はずっと隠していた。
彼に伝えるなら、
責める言葉ではなく、
自分の気持ちとして伝えたかった。
「忙しいのは分かっているけど、
連絡がない日が続くと、私は少し不安になる」
「会える日が分からないままだと、
私は待っている時間が苦しくなる」
「責めたいわけじゃなくて、
私の気持ちも少し知ってほしい」
そんなふうに言えたら、
何かが少し変わるのかもしれない。
彼がどう受け取るかは、分からない。
優しく聞いてくれるかもしれない。
面倒だと思うかもしれない。
話し合いになるかもしれない。
距離ができるかもしれない。
でも、何も言わないまま、
自分の心だけを苦しめ続けるよりは、
少しだけ自分を大切にできる気がした。
本音を伝えるのは、
相手を変えるためだけじゃない。
自分が自分の気持ちを
なかったことにしないためでもある。
私は寂しかった。
私は不安だった。
私はもっと安心したかった。
そう言葉にすることは、
自分の心を守ることでもある。
たとえ相手の反応が思った通りでなくても、
「私はちゃんと自分の気持ちを大切にした」
と思えることがある。
それは、恋の結果とは別に、
とても大事なことなのかもしれない。
今までの私は、
彼の反応ばかりを気にしていた。
嫌われない言い方。
重くならない言い方。
面倒だと思われない距離感。
でもこれからは、
少しだけ自分にも聞いてあげたい。
このまま黙っていて、私は苦しくない?
本当は何を分かってほしい?
どんな関係なら、私は安心できる?
そうやって自分の心に戻ることが、
本音を伝える前の小さな準備なのだと思う。
本音を伝えたからといって、
すぐにすべてが変わるわけではない。
彼が急に優しくなるとは限らない。
急に連絡が増えるとは限らない。
思い通りの答えが返ってくるとは限らない。
でも、ひとつだけ分かることがある。
本音を伝えた時、
相手がどう向き合ってくれるのか。
そこに、その関係の本当の温度が見えることがある。
面倒くさそうにするのか。
話をそらすのか。
あなたの気持ちを否定するのか。
それとも、
完璧ではなくても聞こうとしてくれるのか。
少しでも歩み寄ろうとしてくれるのか。
それは、これからの自分を考えるための、
大切な手がかりになる。
もし今、あなたが
「本音を言ったら嫌われそうで怖い」
「寂しいと言いたいのに、責めているみたいで言えない」
「我慢する以外の伝え方が分からない」
そんな気持ちを抱えているなら、
いきなり上手に伝えなくても大丈夫です。
まずは、自分の中で整理するだけでもいい。
私は何が寂しかったのか。
何が不安だったのか。
本当はどうしてほしかったのか。
そこを言葉にするだけでも、
心は少し落ち着いていきます。
本音は、わがままではありません。
本音は、
あなたの心がちゃんとここにいるというサインです。
心葉(ここは)では、
あなたの気持ちを否定せずにお聞きしています。
彼にどう伝えたらいいのか分からない。
責めたいわけじゃないのに、苦しくなってしまう。
本音を言うのが怖い。
でも、このまま我慢し続けるのもつらい。
そんな気持ちのままで大丈夫です。
うまく話せなくても大丈夫です。
同じ話を何度しても大丈夫です。
泣いてしまっても大丈夫です。
あなたの本音を、
責める言葉ではなく、
あなたを守る言葉に変えていけるように、
一緒に整理していきます。
あなたの心に、そっと寄り添います。