彼のことを好きになった気持ちは、
嘘じゃなかった。
嬉しかった日もあった。
優しい言葉に救われた日もあった。
会えただけで、胸がいっぱいになった日もあった。
だから私は、
この恋を簡単に「間違いだった」とは思いたくない。
好きだった時間は、ちゃんと大切だった。
でも同じくらい、
苦しかった時間も本当だった。
返信を待ち続けた夜。
スマホを何度も見てしまった朝。
「大丈夫」と言いながら、
本当は泣きそうだった自分。
その全部も、なかったことにはできない。
前の私は、
彼にどう思われているかばかり考えていた。
嫌われていないかな。
重いと思われていないかな。
まだ好きでいてくれているかな。
私のこと、ちゃんと大切に思ってくれているかな。
彼の気持ちを知りたくて、
彼の言葉を何度も思い返した。
でもそのたびに、
自分の心は後回しになっていた。
私は安心できているのか。
私は無理をしていないのか。
私はこの恋の中で、ちゃんと笑えているのか。
本当は、そこも見てあげてよかった。
この恋をどうするのか。
まだ、はっきり答えが出ていない。
続けたい気持ちもある。
少し離れたほうがいいのかもしれないと思う日もある。
彼と話してみたい気持ちもある。
もうこれ以上、傷つきたくない気持ちもある。
前の私なら、
そんなふうに揺れる自分を責めていたと思う。
「はっきりしなきゃ」
「好きなら信じなきゃ」
「こんなことで悩む私が弱いんだ」
でも今は、
揺れている自分も、そのまま受け止めたい。
それだけ本気だったから。
それだけ大切に思っていたから。
それだけ一生懸命、恋をしていたから。
簡単に割り切れなくて当然だった。
ただ、ひとつだけ決めたいことがある。
これからは、
自分の気持ちをなかったことにしない。
寂しい時は、
「寂しかったね」と気づいてあげる。
不安な時は、
「不安だったね」と受け止めてあげる。
会いたい気持ちを、
「重い」と決めつけない。
大切にされたい願いを、
「わがまま」と責めない。
彼に伝えるかどうかの前に、
まず私が、私の気持ちを否定しない。
それだけでも、
少しずつ私は私のところへ戻っていける気がした。
恋愛は、
我慢できる人が勝つものではない。
寂しさを隠し続けた人が、
愛されるわけでもない。
相手に合わせ続けることだけが、
優しさではない。
本当の優しさは、
相手を思いやりながら、
自分の心も置き去りにしないことなのかもしれない。
彼を大切にしたい。
でも、私も私を大切にしたい。
その両方を持っていていい。
もし彼と続けるなら、
私はもう少し素直に話してみたい。
責めるためではなく、
分かり合うために。
「私はこう感じていた」
「こういう時、不安になっていた」
「これからは、少し安心できる関係にしたい」
そんなふうに、
自分の気持ちを言葉にしてみたい。
そして、その時の彼の向き合い方を、
ちゃんと見たい。
完璧な返事じゃなくてもいい。
すぐに変わらなくてもいい。
でも、私の気持ちを面倒だと扱う人なのか。
それとも、不器用でも向き合おうとしてくれる人なのか。
そこを見ないまま、
また自分だけが我慢する恋には戻りたくない。
もし離れることになったとしても、
それは負けではないと思いたい。
好きだったのに離れることは、
冷たいことではない。
大切だった人から距離を置くことは、
薄情なことでもない。
心が苦しくなりすぎた時、
自分を守るために距離を置くこともある。
その選択は、
相手を否定するためではなく、
自分を取り戻すための選択なのかもしれない。
私はまだ、
完璧に強くなったわけじゃない。
きっとこれからも、
彼から連絡が来れば心が揺れる。
優しい言葉を言われたら、
また信じたくなる。
楽しかった思い出を思い出して、
寂しくなる夜もある。
それでも、前とは少し違う。
私はもう、
自分の心の声を完全に無視することはできない。
寂しかった私。
不安だった私。
頑張って笑っていた私。
それでも彼を好きでいた私。
その全部を、
これからはちゃんと抱きしめてあげたい。
恋には、正解がないことがある。
続けるのが正しいとも限らない。
離れるのが正しいとも限らない。
人によって答えは違うし、
同じ人でも、心の状態によって答えは変わる。
だからこそ、
誰かの正解ではなく、
自分の心に聞いていい。
私はこの恋で、安心できている?
私は自分を嫌いになっていない?
私は大切にされたい気持ちを、
ちゃんと大切にできている?
その問いを持つことが、
これからの恋を少しずつ変えていくのかもしれない。
もし今、あなたが
「好きだけど苦しい」
「続けるべきか、離れるべきか分からない」
「彼を悪く言いたいわけじゃないけど、自分の心も限界に近い」
そんな気持ちを抱えているなら、
無理に答えを出さなくて大丈夫です。
すぐに決めなくても大丈夫です。
でも、あなたの苦しさを
なかったことにはしないでください。
好きだった気持ちも本当。
苦しかった気持ちも本当。
どちらも、あなたの大切な心です。
これからは、
誰かに選ばれるためだけの恋ではなく、
自分の心も大切にできる恋を選んでいい。
我慢し続けることでつながる恋ではなく、
安心して気持ちを話せる恋を望んでいい。
「大切にされたい」と思う自分を、
責めなくていい。
あなたは、
あなたのままで大切にされていい人です。
心葉(ここは)では、
あなたの気持ちを否定せずにお聞きしています。