賞与(ボーナス)とは?社員のモチベーションアップに必須です!

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法律・税務・士業全般

賞与(ボーナス)の概要

賞与とは、固定給(基本給等)が支払われている労働者に対し、毎月の給与とは別に企業が支給する一時金を指します。

賞与以外にも「特別手当」「期末手当」等、企業によって名称は変わります。

国税庁では「定期の給与とは別に支払われる給与等で、賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当等の名目で支給されるものその他これらに類するもの」と定義されています。

ボーナス≒賞与という認識で問題ありません。
個人的には「賞与」って呼ぶのが好きです。

一般的には、年に1〜2回支給する企業が多く、なかには決算賞与を支給する等、年に3回以上支給するケースもあります。

法的には必ず支払わねければならない、といったものではないため、支給可否の判断は会社に委ねられています。

注意点として、就業規則や労働契約で賞与支給が明記されている場合は、賞与支給の義務が発生します。

起業して間もなく事業活動が安定していないとき等は、賞与に関する事項は明文化しないことをオススメします。

賞与(ボーナス)の支給日は?

賞与の支給日においてもそれぞれの会社に委ねられています。
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一般的には、夏季冬季に支給されることが多いですが、年3回の支給をしている企業もあり、その際には春の賞与決算賞与として支給する場合が多く見受けられます。

国家公務員においては夏季は6月30日冬季は12月10日に支給されることが法令で定められているため、企業もそれに合わせていることが多い印象です。

少しずらして7月1月に支給する企業もあります。

後述する賞与計算の負担等を考慮して支給日を決定するのが望ましいでしょう。

注意点としては、「決算賞与」については、法人税法施行令72条の3第2号にて企業の決算月から1ヵ月以内に支給すると定められています。

たとえば決算月が3月である場合、企業は3月中に金額を決定し、従業員に通知して4月末日までに支給します。

賞与(ボーナス)を支給するメリット

従業員のモチベーションアップです。

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業績や個々の能力に応じて賞与額が変動するのであれば、
「頑張れば報われる」といった思考になるため、モチベーションは爆上がりです。

また、先述したように賞与に関する法律は存在しない(公務員除く)ため、
自由に支給額を自由に決められるのも大きなメリットです。

一方、業績や自分の能力が向上しているにもかかわらず、給与だけの支給(賞与不支給)では従業員の不満の元になります。

厚生労働省の「毎月勤労統計調査令和5年9月分結果速報等」によると、2023年の夏季賞与(ボーナス)を支給した企業は65.9%となっており、支給しないのが少数派となります。

周囲では賞与は支給されているのに自分は支給されない、となるとモチベーションが下がるのは必然的と言えます。

従業員のモチベーションアップとして、給与の固定給をアップさせる「昇給」もありますが賞与よりも慎重に検討する必要があります。

基本的に固定給は一度上げたら下げるのは困難です。

降給・減給させるに足りる理由が必要となります。

懲戒処分というかたちで降給・減給させるが一般的ですが、
「経歴詐称」「勤怠不良」「業務命令違反」「業務上横領や背任、会社備品の窃盗」「機密保持義務違反」「セクハラ、パワハラ」「私生活上の犯罪行為」
といった一般的には起り得ない事由ばかりなので意図的に降給・減給させるのは不可能と考えて良いでしょう。

懲戒処分の一例については以下の記事で紹介しています。

賞与(ボーナス)支給金額の決定方法

基本給連動型賞与

基本給連動型賞与、「基本給の〇か月分支給」といった具合で個々の賞与額を算出します。

多くの企業が採用している制度です。

メリットとしては、単純明快なため賞与計算する負担は小さいといえます。

また、その仕組みも理解しやすいため従業員に誤解を招く等のリスクも低いでしょう。

デメリットとしては、基本給が高いベテラン従業員に多く支給される傾向があるため、
「能力は高いけど勤続年数が浅い従業員」に不公平感を与え、逆にモチベーションを低下させてしまう恐れがあります。

また、業績が悪化している状況でも賞与を減額できないため、事業活動に支障をきたす一因にもなり得ます。

基本給については以下の記事で解説しています。


業績連動型賞与

業績連動型賞与は、個人や部門の業績によって支給金額が決まります。
業績を上げられた分の利益を従業員に還元する仕組みといえるでしょう。

近年は「VUCAの時代」といわれるように、ビジネス環境の変化が目まぐるしく、業績が大きく変動して見通しも立ちにくいため、導入する企業が増えています。

賞与の原資総額を決める→個人の成績を加味する、というフローで賞与額を算出するのが一般的です。

企業が重視したい項目や指標を組み入れて定められるので、計算方法は企業によって多種多様です。

導入する場合は、原資をどのくらいにするのか、分配率を役職ごとにどのようにするのか等を考える必要があります。

メリットは、業績が悪ければ支払い額が減るため、賞与過払いが原因となる経営圧迫リスクを減らすことができることです。

賞与額が企業の業績に連動するため、企業は業績に見合った賞与額を負担するだけになります。

また、業績向上に伴う従業員側のメリットも大きくなるので、生産性を高める努力を引き出しやすくなります。

デメリットは、事業の好不調によって賞与額が変動するため、シーズンによる支給額の変動幅が大きいと従業員のモチベーションダウンに繋がってしまうことです。

前回は100万円だったのに今回は10万円だった、となれば逆に喪失感が出てしまいます。

*賞与を出すだけで企業にとっては大きな負担なのに不満を持たれるというのはあまりにも理不尽です。

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決算賞与

決算賞与は、企業の決算状況に応じて金額が決定する仕組みです。

決算月の前後で確定し、個人や部門ではなく、企業全体の業績が影響する点が業績連動型賞与と異なります。

業績が好調で利益が出た事業年度において、その利益を従業員に還元するため、一般的な夏季・冬季賞与とは別に支給され、企業によっては「臨時賞与」「特別賞与」「年度末賞与」などと呼ぶこともあります。

業績によっては決算賞与が支給されない年もあります。

メリットは、業績連動型賞与と同様に、業績が悪ければ支払い額が減る(もしくは不支給)ため、賞与過払いが原因となる経営圧迫リスクを減らすことができることです。

また、個々の能力が高い場合は業績の急上昇が狙えるため、賞与というかたちで還元されると従業員のモチベーションアップ効果が非常に大きいことです。

また、決算賞与を支給すると、一定の要件を満たしている場合は法人税の負担を軽減できます。

節税対策もできるという一挙両得な賞与といえるでしょう。

デメリットは、こちらも業績連動型賞与と同様に決算賞与が支給しない年は従業員のモチベーションを下げてしまう恐れがあることです。

一度決算賞与を受け取ると、「毎年もらえる」と考える従業員もいるかもしれません。

このような状況を避けるためには、決算賞与の支給基準を定め、あらかじめ従業員に周知しておくと良いでしょう。

結局どの方法で賞与計算すればいいの?

当然ですが、正解はありません。
でも、オススメはあります。

まず、大企業であればどの計算方法でも良いと考えています。
理由は単純ですが、賞与程度で業績に大きな影響を与えることはないためです。

次に中小企業です。
その中でも起業して間もなく、事業活動が安定していない零細企業についてです。

業績連動型賞与と決算賞与の複合型をオススメします。

基本的には決算賞与「企業全体の業績」をベースにし、「支給しない場合あり」を採用します。

加えて、業績連動型賞与「個人や部門の業績」も組み込みます。

そうすることによって、「賞与による経営圧迫リスク」を最小限に留めつつも、
「生産性を高める努力を引き出しやすくなる」というメリットも含めることができます。

形式上は「業績連動型賞与」とすることで賞与支給に関する法的縛りから逃れることもできます。

その場合、「決算賞与」の強みである節税対策ができなくなりますが、諸々の手続きや縛りを考慮すると、節税対策よりも事業活動を優先することが重要であると考えます。

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(前回のブログです)




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