今回は「集団塾」と「個別指導塾」それぞれのメリット・デメリットについてお話しします。
私は個別指導塾に勤めていて、教育マネージャー・受験コーディネーター・担任として、いろんなご家庭や生徒と関わってきました。
その中には集団塾に通っている子もいますし、個別指導塾に向いている子もいる。実際、タイプによって「集団塾が合う子」「個別指導の方が力を伸ばせる子」など、さまざまです。
今日はそういった経験を踏まえて、両者のメリット・デメリットを整理していきたいと思います。
集団塾のメリット
集団塾の最大のメリットは「横比較」ができることです。同じ塾に通っている仲間の中で、自分がどの位置にいるのかが分かります。
さらに、定期的にテストがあるので「どれくらい習得できているか」という指標が多いのも強みです。これは個別指導塾にはなかなかないものですね。
また、切磋琢磨できる環境もメリットの一つです。もちろん全員が全力で頑張っているわけではないですが、それでも「一生懸命やっている人の近くにいると、自分もやらなきゃ」と思える。そういうプラスの刺激はあります。
さらに、学校のトップ層にいる子であれば、学校では扱わないような難しい問題や、未習の単元を先取りして学べることも。これは学年上位1〜2割の子にとっては大きなメリットです。
集団塾のデメリット
一方で、集団塾にはデメリットもあります。
まず大きいのは「勉強した気になってしまう」こと。たとえば「3時間授業を受けたから、3時間勉強した」と思っていても、実際に内容をどれだけ理解したかと聞くと答えられないケースがよくあります。
算数や数学で10問解説してもらったとして、それを自分で解けるかというと、半分以上抜けてしまっている。そうなると、授業を受けた時間は実質的には身についていないんですよね。
次に「逆切磋琢磨」が起こること。周りにサボる子がいれば、つい一緒に流されてしまうことがあります。そうなると、授業は受けていても、それ以外は全然勉強しない……なんてことも。
また、集団塾は進度が速いため、前の内容を理解しきれていないのに先に進んでしまうことがあります。そうすると「チンプンカンプンなまま授業を受ける」状態になり、ただ時間だけを浪費してしまうのです。
まとめると、集団塾のデメリットは――
・勉強した気になってしまう
・周囲に流される可能性がある
・授業スピードが速すぎる場合がある
この3つが大きいですね。
個別指導塾のメリット
個別指導塾の一番の魅力は「自分に合わせてもらえること」です。分からないところ、解決したい課題をピンポイントで指導してもらえる。これが最大のメリットであり、むしろこれに尽きると思います。
また、先生と1対1であれば、すべての時間を自分のために使ってもらえる。質問も遠慮なくできます。だから私は、一対二や一対三の形式よりも、多少高くても一対一をおすすめしています。
個別指導塾のデメリット
デメリットは2つあります。
1つは「指標が少ない」こと。集団塾のように定期的なテストがないので、自分がどの位置にいるかが分かりにくいのです。中高生であれば学校の定期テストや模試を指標にできますが、それでも集団塾に比べると物足りなく感じるかもしれません。
もう1つは「料金が高い」こと。一人ひとりに合わせる分、集団塾よりも費用はかかります。特に完全マンツーマンの塾はどうしても高くなりますね。
どちらを選ぶべきか?
では、どちらを選ぶべきか。
学校でトップ1〜2割に入っている子は、正直、集団塾オンリーで十分です。難しい問題に挑戦したい、早く単元を進めたい、周囲と比較して自分を高めたい。そういったニーズには集団塾が合っています。
一方で、平均層〜そこそこ上ぐらいの子は、個別指導の方が向いているケースが多いです。学校の定期テストや模試を指標にしつつ、自分の苦手や分からないところをピンポイントで解決していく方が効率的だからです。
「どうしても指標が欲しい」という場合は、集団塾のテストだけ受ける「テスト生」という選択肢もあります。授業には通わず、自学+個別指導に集中するのも有効ですね。
まとめ
集団塾のメリットは「横比較」「指標が多い」「切磋琢磨できる」
デメリットは「勉強した気になりやすい」「周囲に流される可能性」「進度が速すぎる」
個別指導塾のメリットは「自分に合わせた指導」「質問しやすい」
デメリットは「指標が少ない」「料金が高い」
結局は「その子に合うかどうか」。タイプや目的に合わせて、塾を選ぶのが一番だと思います。
個別指導塾に通ったからといって、必ず成績が上がるわけではありません。「どんな子が伸びるのか」という話は、また改めてしていこうと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。それでは良い一日をお過ごしください。