キャリコンがキャリコンに面談してもらった ~来談者の身になってみる~

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コラム
先日、セルフキャリアドックの一環として、外部キャリアコンサルタントによる面談を受ける機会がありました。私はいちクライアントとして面談に臨むわけですが、私自身がキャリコンでもあるので、来談者の立場からの視点だけでなく、一段メタに上がってこの面談で起こっていることを観る視点も発動してしまいます。本当は純粋に来談者として受けたいのですが、いたしかたないことなのですが・・・。

かくして、面倒くさいクライアント(笑)のまま面談に臨みました。熟練のキャリコンさんが面談をしてくれましたので、色々と良い気づきを得ることとなりました。普段から更新講習などで自己理解を深めるワークをやっているおかげで、私自身のキャリアに関する手持ちのネタは豊富にあります。


面談を受けてまず思ったのが、話を「聴いてもらう」ことの有難さでした。私の話すエピソードや、その時の感情など、キャリコンさんはひとつひとつ丁寧に伝え返しなどして受け止めてくださいました。そうしていただくことで、私自身のことが尊重されている気持ちが湧いてきて、話すのがうれしくなりました。日常においては、このような丁寧なかかわりは中々無いことです。「聴いてもらう」ことがいかに貴重なことか、実感しました。

次に、私自身のタイムラインとその折々に何を感じ、何を学んだのかをゆったりと話しました。自分語りの時間であり、ひとつひとつの出来事を辿りながら、過去から現在まで自分の言葉で話すことで、あらためて色々な経験をしてきたんだなあ、と感慨深くなりました。そして、キャリコンさんが「今のお話の中のこの部分で考え方の変化がおありになるように思いましたが、もう少し詳しく聞かせていただけますか。」という促しをしていただいたおかげで、私の中に「ああ、そういえばあの時、考え方がそれまでにくらべて**のように変わったんだよな。」と気づきが生まれてきました。

しばし、生まれてきた気づきを自分の中で味わうことで、ひとつのまとまりというか、心の中がととのうような感覚になりました。そのようなやりとりを何度か繰り返し、だんだんと気持ちがすっきりしてくるような、そんなプロセスに入っていったように思います。


キャリコンさんからは、「・・・のようなことで合っていますか。」ですとか「話してみて、どのようなことをお感じになっていますか。」など、気づきの整理に向かうようなかかわりをしていただいたのですが、メタに上がってしまっている私自身はすでに色々なことが統合した感覚になっていたため、「前々から考えていることと一致しているので、私自身の今の感情をあらためて確認できました。」といった応答しかできず、その点では気づきについて確かめたい(と思われる)キャリコンさんをやや惑わせてしまったかもしれません。

50分という時間の制約と、初回の面談ということもあり、過去から現在までを辿ることに終始した感がある面談でしたが、来談者の私としては、「もっと未来のことについて話を聴いてもらいたい。」という強いニーズがあることに気づきました。私自身そのことを明確に表現してはいなかったので、キャリコンさんは私のこのニーズはキャッチできなかったと思います。しかしそのおかげで、メタに上がっていた私としては、きっと、面談を進めてゆく中で来談者の方の話したいニーズが変化したり高まったりするはずで、そのことをキャリコンとしてどのように気づき、受け止めるのか、非常に大事なことだな、と学ばせていただきました。


もうひとつ、キャリア面談は来談者とキャリコンの協働作業だということについて、来談者としての面談経験を通じてあらためて認識を深めました。今回の面談では、私とキャリコンさんの間での微妙な不一致も垣間見られ、関係性の構築と維持という点で不十分なこともあったと思います。どのように来談者の方と一緒の船に乗り、来談者の方が見ている景色を一緒になって見るのか、そして、来談者の方が行きたい方向を来談者自身の気づきとして見い出すのか、言うほど簡単ではないけれど、キャリコンの来談者にむけての真摯なかかわりで促進されるのだと思います。

今回の面談を担当していただいたキャリコンさん(二級技能士・大先輩です)には、本当に感謝をしています。来談者として、いちキャリコンとして、貴重な気づきと学びの場となりました。私自身、今後も人にかかわる者として、日々研鑽を積んでゆきたいと思います。


今回は、キャリコンがキャリコンに面談してもらったことについてお話しました。私は会社勤めとの複業でライフキャリアデザインカウンセラーとして個人や世帯の職業生活設計や資産設計のお手伝いを志しております。保持資格としては国家資格キャリアコンサルタントとAFP(日本FP協会会員)をコアスキルとして、これまでの会社生活や人生経験で学んできたことを活かして会社内や地域社会に向けた価値創造につなげてまいります。ご関心を持っていただいた方、ご相談事がある方は、どうぞお声がけください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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