アニメ「攻殻機動隊」に学ぶ、『脳』の在り方と障害について。

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皆さんは、「攻殻機動隊」というアニメをご存知でしょうか。

「攻殻機動隊(こうかくきどうたい、英語タイトル:GHOST IN THE SHELL)」は、士郎正宗による漫画(アニメ)作品で、ジャンルとしてはサイバーパンクSFに属します。
この作品を原作とする劇場用アニメ映画は、1995年に公開されました。また、テレビアニメ作品が2002年に公開され、原作版・押井守による映画版・神山健治によるテレビアニメ版とその劇場版では、時代設定や主人公“草薙素子”のキャラクター設定、ストーリーを始め多くの相違点がありますが、それぞれ原作を核とした別作品といえるでしょう。その他にも、小説やゲームなどの派生作品が展開されている作品です。(wikipediaより)

すべての作品において、共通している点として『脳の電脳化』が挙げられます。情報や外部で管理できる、いわゆる「知識」といわれるようなもの。現在のツールでいうところの『パソコン』や『インターネット』、『外部サーバー』といったところでしょうか。人間にとって、「情報」は『脳に保存する(記憶する)』必要はなく、必要な時に『外部サーバー』から「情報」を入手する、そんなSF世界の作品です。

人の『脳の働き』を考えてみると、大きく分けて2つの項目に区別できると思います。人間・動物が、その誕生の時からもっている『主観的感覚』である“感情・本能”と呼ばれるもの。そして『客観的感覚』である“情報・知識”と呼ばれるものです。
『脳』の構造を見ても解るのですが、『脳』を区分すると“大脳・間脳・中脳・延髄・小脳”という、それぞれ違う役目を担った『脳』が存在します。
“大脳”は、簡単に説明すると運動野、体性感覚野、視覚野、聴覚野、嗅覚野(きゅうかくや)、味覚野、言語野など、外部からの情報を処理する機能を有しています。すなわち、『外部』から情報取集し『客観的機能』をつかさどっているといえるでしょう。
それに対し“小脳”は、平衡(へいこう)機能、姿勢反射の総合的調整、随意運動の調整など人間が生きていくために基本となる、最も原始的な機能を有しています。これは、古来から人間がもっている“感情・本能”と呼ばれる『主観的機能』をつかさどっているのです。
ちなみに“間脳・中脳・延髄”は、“大脳”と“小脳”の、いわゆる機能相互伝達機能(パイプ役)であり、特に“延髄”は「自律神経」の中枢といわれています。

少々、難しい言葉なので、もう少し簡単に説明すると、人の『脳』は“大脳”で外部からの客観的な情報を入手・蓄積・分析し、“小脳”は原始的な働きでる「三大欲(生理的欲求)」といった主観的な判断をするということになります。

さて、私達が、いま直面している『適応障害』や『精神疾患』といった“脳の病気”について、『脳の働き』の“なにが”問題なのかを考えてみたいと思います。私達が、日常生活を営んでいく上で必要不可欠な「情報」は、これまでの説明のとおり“大脳”によって処理されます。この処理された「情報」は、“延髄”いわゆる「自律神経」によって“小脳”におくられます。「自律神経」が正しく機能しないということは、“延髄”=“伝達機能(パイプ役)”に異常が発生しているということになります。

ここで、パソコンを例えにして考えてみましょう。
インターネットに接続されたパソコンは、外部からの情報を「ネット」という世界から入手します。その情報を、OSという伝達・表現機能を用いてモニターに映し出されます。もし、このOSが病気(ウィルス)に感染していたとしたら、その情報は湾曲され、正しく伝達・表現されないでしょう。
この病気(ウィルス)というのは、あらゆる場所に潜伏・感染します。パソコンの心臓部であり、最も重要な機能を担うCPUであったり、ハードディスクに蓄積されている情報が感染されていたり、または、モニターに表示するための機能に潜伏したり・・・。

私達の『脳』も同様に考えてみるとどうでしょう。
日常生活において、次から次と入ってくる情報は膨大な量です。その情報に中には「間違った情報」も含まれています。その間違った情報(ウィルス)を防御するためには、正確な判断が出来る“大脳”が必要となります。
しかし、残念ながら、すでにウィルスに感染してしまっている私達の『脳』は、防御する機能が低下しており正しく判断できないため、「間違った情報」も含めたすべての情報が、次から次と入ってきてしまいます。
「間違った情報」は、“伝達機能(パイプ役)”である“自律神経”に混乱を与えてしまいます。その結果、「必要な情報」と「間違った情報」の選別が出来なくなり、機能障害を引き起こしてしまいます。
「機能障害」を起こした“自律神経”は、「間違った情報」を“小脳”に伝達してしまい、結果、体調不良や倦怠感・不安感などといった身体異常を引き起こしてしまいます。この様な状況になってしまうと、もはや修正することが困難となり、日常生活に悪影響を与えてしまいます。

ウィルスに感染したパソコンは、どうしたら修復できるのか。
ウィルス対策ソフト(ワクチン)を投与したり、すべてをリセットし、最初からパソコンを構築しなおす。ネットワーク接続をやめる。そんなところでしょう。
しかし、人間はそうはいきません。『適応障害』や『精神疾患』になってしまったら最後、医術としてのワクチン投与(抗鬱剤)ぐらいしか、対策方法がありません。もちろん、メンタルカウンセリングというものもありますが、これも一種のワクチンの様なもの。パソコンの様にすべてをリセットするなどといったことは、人間にはできません。
では、どうすればリセットに近い処置方法を人間の『脳』にすることができるでしょう。
それは、「ネットワーク(情報)の遮断」だと私は考えます。外部からの情報を一切遮断し、“大脳”に仕事をさせない。“延髄”(自律神経)を休ませる。ただ、「生きる」という原始的な行動のみを遂行し、“大脳”や“延髄”を事実上、機能停止状態にする。それにより、“大脳・延髄”は空白の時間を持つことができ、パソコンでいう「リセット状態」に近い環境を作り出すことが出来ると思うのです。当然、この作業には時間がかかります。そう簡単にできる事ではありません。誰しも、その時間の長さに憤りを感じたり、焦りを感じるでしょう。しかし、その様にしなければパソコンの様な「リセット効果」を発生させることが出来ないのです。人間の原始的な活動。朝起きて、食事をし、日が沈んだら休む。その繰り返しによって、本来あるべき自分を取り戻すことが出来るのだと思います。

ところで、実際にその様な生活をするのは困難を極めます。そこで『脳』に負担をかけずに、もう少し現代人・社会に属している人として、振る舞う方法はないかを考えてみます。
人の行動心理には、2つの原則があります。ひとつは、『やらなくてはならないこと』もうひとつは、『やりたいこと』どちらも、健常者であれば、なんて事のない、他愛もないことでしょう。しかし、『脳』の機能が低下している者にとって、なかなか、これらを実行することは困難なことです。
そこで、次のような3番目の原則を、私は提案したいと思います。それは、『今できること』という行動原則です。
『やらなくてはならないこと』があっても出来ない。『やりたいこと』があっても出来ない。それならば、どちらでもない、どちらでもある『今できること』を実行する。これならば、『脳』に負担もかかりませんし、「社会」からの疎外感も緩和されると思うのです。決して無理をするのではなく、今の自分にできる、負担のかからない程度の行動。これならば、疎外感もなく自己嫌悪になることも軽減されると思うのです。

私達は「機械」ではありません。したがって電源を切ったりリセットボタンで「やり直し」は出来ません。しかし、「機械」でないからこそ「人間」にしか出来ない修復方法もあるのだと感じなくてはなりません。
そのことを、きちんと認識し、修正し、改善する。時間のかかる作業だと思いますが、それが、私達ができる『再生』だと思います。

最後に、「攻殻機動隊」の中では、『人の心』を“ゴースト”と表現しています。情報などといった単一性で固定化したものでなく、すべての人に固有で多様性で同一なきもの。私達の中にある“ゴースト”は、誰のものでもありません。あなただけのものです。
まずは、この“ゴースト”を大切にし、愛おしく思い、守ってあげてください。

“あなたは、あなたでしかない”

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