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学び
キャリアの棚卸しとは何か。経験を言葉にする具体的な手順
記事
学び
スガケン|採用者の心をがっちり掴む転職術
2026/06/16 11:58
1.「職務経歴書が書けない」の本当の原因
転職活動を始めて、
職務経歴書を書こうとした。
でも、手が止まる。
「何を書けばいいのか分からない」
「自分のやってきたことを
どう言葉にすればいいか分からない」
「書き始めても薄い内容にしか
ならない」
こういう状態に
なったことは
ありませんか。
「職務経歴書が書けない」は、
「文章力がない」からでも
「経験が浅い」からでも
ありません。
「書く前の段階」が
できていないからです。
その「書く前の段階」が、
「キャリアの棚卸し」です。
棚卸しをせずに
いきなり職務経歴書を
書こうとするのは、
材料を揃えずに
料理を始めるようなものです。
この記事では、
「キャリアの棚卸しとは何か」と
「具体的にどうやるか」を
順番にお伝えします。
2.なぜ棚卸しが必要なのか
先に答えを言います。
棚卸しが必要なのは、
「自分のキャリアの価値は、
自分では見えにくいから」です。
毎日の仕事の中で
当たり前にやっていることは、
「自分では当たり前」なので
「書くほどのことでもない」と
感じてしまいます。
でも、
他の会社・他の人から見ると
「それができる人はなかなかいない」という
スキルや経験が、
「当たり前の仕事」の中に
埋まっています。
棚卸しは、
その「埋まっている価値」を
掘り起こす作業です。
また、
「自分が何をしてきたか」を
整理することで、
「自分はどういう強みを持っているか」
「どんな環境で力が発揮できるか」
という自己理解にも
つながります。
つまり、
棚卸しは
職務経歴書を書くための
「材料集め」であると同時に、
転職の軸や
自己PRの言葉を
見つけるための
「自己分析」でも
あります。
3.キャリアの棚卸しとは何か
「棚卸し」という言葉が
分かりにくいと
感じる人もいます。
シンプルに言うと、
「これまでの仕事経験を
一つひとつ書き出して、
何をして・どうなったかを
言葉にする作業」です。
お店の在庫管理で
「棚にあるものを全部確認する」のが
棚卸しなのと同じで、
キャリアの棚卸しは
「自分の経験の棚にあるものを全部
確認する」作業です。
「大きな実績がないと棚卸しできない」は
間違いです。
どんな仕事でも、
「何をしたか」
「どう工夫したか」
「どんな結果になったか」は
あります。
それを洗い出すことが
棚卸しです。
4.棚卸しの具体的な手順・5ステップ
じゃあどうするか。
キャリアの棚卸しを
具体的に進めるための
5つのステップを
紹介します。
ステップ1:
「職歴の時系列」を書き出す
まず、
これまで働いてきた
会社・期間・
担当部署を
時系列で
書き出してください。
「入社〇年〇月〜退職〇年〇月
株式会社〇〇〇〇部門」
という形で
一覧にするだけで
構いません。
この一覧が
棚卸しの
「台帳」になります。
ステップ2:
各職場で「やったこと」を
できるだけ多く書き出す
台帳に書いた
各職場・各時期について、
「そのとき
何をしていたか」を
できるだけ
たくさん書き出します。
大きなことでも
小さなことでも
構いません。
「毎日やっていたルーティン業務」も
「たまにやっていた特別な業務」も
すべて書く。
この段階では
「重要か・重要でないか」を
選ばないことが
大切です。
後で選びます。
今は量を出す。
ステップ3:
「数字にできること」を探す
ステップ2で
書き出した業務について、
「数字で表せるものがないか」を
確認します。
・担当した顧客・案件の数
・処理した件数や量
・関わった人数
・改善によって変わった時間や割合
数字があると、
「仕事の規模感」が伝わります。
「正確な数字が分からない」場合は
「おおよそ〇件程度」
という形でも構いません。
ステップ4:
「工夫・改善・やり遂げたこと」を探す
ステップ2の業務の中から、
「自分なりに工夫したこと」
「改善したこと」
「困難だったがやり遂げたこと」
「誰かに感謝・評価されたこと」
を探してください。
「普通の業務」の中に、
「実は自分なりに工夫していたこと」が
埋まっています。
「当たり前にやっていた」
ものほど、
掘り下げると
価値が出てきます。
ステップ5:
「強みとして言える言葉」に変換する
ステップ2〜4で
出てきた材料を、
「この経験から、
自分の強みとして
言える言葉は何か」
に変換します。
「毎月300件の
書類を処理していた」
→「大量の業務を正確にこなす力」
「クレーム対応を
一人で担当していた」
→「困難な状況で顧客と向き合う力」
「引き継ぎドキュメントを自ら整備した」
→「仕組みを作って後任に渡す力」
この変換が、
職務経歴書の
「強み」や
「自己PR」の
言葉になります。
5.採用担当者の本音——棚卸しができている人の書類
ここで採用する側の本音を話します。
転職者が思っていること:
「職務経歴書は書き方のテンプレートに
経歴を当てはめればいい」
「フォーマットさえ合っていれば
通過するはず」
採用担当者が
実際に感じていること:
棚卸しができている人の書類と
できていない人の書類は、
読んだ瞬間に分かります。
棚卸しができていない書類は、
「担当しました」
「行いました」
「携わりました」
という動詞だけで終わっています。
「何をして・どうなったか」がない。
一方、棚卸しができている書類は、
「〇〇という状況で、
〇〇という工夫をし、
〇〇という結果に
つながった」
という形で
書かれています。
この違いが、
「読んでいて引っかかりがない書類」と
「何ができる人か分からない書類」の
差になります。
*元採用担当として言うと、
棚卸しができている書類は、
面接で「書類の内容についてもっと
聞きたい」という気持ちになります。
棚卸しができていない書類は、
面接に呼ぶ理由が見つかりにくい。
書類通過率の差は、
フォーマットや
文章力より
「棚卸しができているか」の
差であることが多いです。
6.棚卸しで「気づいていなかった強み」が出た人の話
私が支援したクライアントの
話をします。
30代前半・男性・
総務職のTTさんは、
「自分には特別なスキルも
経験もない」という
思いで相談に来ました。
職務経歴書を
書こうとしても
「やっていた業務を
書くだけで終わってしまう」と
言っていました。
5ステップで
一緒に棚卸しをすると、
「毎日やっていた業務」として
出てきたのが
・社内の問い合わせ対応
(月200件程度)
・備品・施設の管理
・社内イベントの企画・運営
「工夫・改善したこと」として
出てきたのが
・問い合わせのよくある質問を
まとめたFAQを自ら作成し、
問い合わせ件数を3割削減した
・イベント準備をチェックリスト化して
担当が変わってもスムーズに
進む仕組みを作った
「強みとして言える言葉」に
変換すると、
「問題の構造を把握して仕組みで解決する力」
「誰でも使えるように整理・標準化する力」
が出てきました。
「こんな言葉で自分の仕事を
表せるとは思っていなかった」と
TTさんは言いました。
書き直した書類で応募すると、
複数の面接の連絡が来ました。
「棚卸しをして初めて、
自分が何をしてきたか
分かった気がした」と
TTさんは言っていました。
7.棚卸しは「一度やれば終わり」ではない
最後に、一つ伝えます。
棚卸しは、一度やれば
終わりではありません。
転職活動を
進める中で、
「面接で答えていたら新しい気づきがあった」
「エージェントに話していたら
言語化できた」
ということが
出てきます。
気づきが出るたびに
棚卸しに
戻って更新する。
また、
転職活動が
終わった後も、
定期的に棚卸しをする
習慣を持つことで、
「今の自分には何があるか」を
常に把握できます。
棚卸しは
「書類を書くための作業」
だけでなく、
「自分の仕事への理解を深める作業」
でもあります。
8.まとめ:棚卸しが書類の「差」を生む
今日お伝えしたことをまとめます。
職務経歴書が書けないのは
「棚卸し」が
できていないから
棚卸しとは
「これまでの仕事を一つひとつ書き出して
何をして・どうなったかを言葉にする作業」
5ステップ:
職歴の時系列→やったことを全部出す→
数字を探す→工夫・改善を探す→
強みの言葉に変換
採用担当者は棚卸しができている書類と
できていない書類を読んだ瞬間に見分ける
棚卸しは一度だけでなく更新し続けるもの
「自分には大した経験がない」と
思っている人ほど、
棚卸しをすると
「こんなものがあったのか」と
驚くことがあります。
まず今日、
「これまで働いた会社と期間の一覧」を
書いてみてください。
それだけが
今日の棚卸しです。
そこから始めれば十分です。
応援しています。
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