認知症??と思ったら・・はじめに家族ができること

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「最近同じ物が冷蔵庫にいくつもある…」
「今まで何度も話した事をはじめて聴いたように反応する…」
「昨日行ったはずの場所に忘れてまた行こうとする…」


こんなことが増えて「あれ?なんかおかしいよね」

といっても、普段は特に問題ないから、変に不安にさせたくない…

どうしたらいいんだろう?

本人よりも家族の方が悩むことって多いと思います。特に認知症かどうかわからない最初の頃はどう対応したらいいかわからないものです。

私は主任ケアマネジャーとして担当した方や家族で実際に行った方法を3つお伝えします。

①病院に行って認知症の診断をする。

まず最初の難関が「病院にどうやって連れて行くか?」

本人は「私はどこも悪くない」と思っているから難しい。

「◯歳以上になったら、定期的に脳の検査しておいた方がいいよ」

→ 家族から伝えてもらう(家族の中で一番信頼しているのは誰ですか?)

→ 主治医から勧めてもらう(先生の言うことは弱い人もいるものです)

→ 近所の方の協力を得る(仲良しの友達に言われると行こうと思うかも)

②認知症サポートチームに協力を得る

認知症が疑われる方や家族のために、初期の段階から集中的に支援を行ってくれるチームです。

チームには認知症専門医や保健師、看護師、社会福祉士、介護福祉士などで構成されており、市役所や区役所に配置されています。

どんなことをしてくれるのか?

ご自宅に訪問し、本人や家族の相談にのってくれます。

私の担当利用者の場合は、まず病院に連れて行くことのサポートをしてくれました。サポートチームの専門医に受診できるよう、

「最近は皆さん若いうちから検査されているんですよ。だって誰でも認知症になる可能性あるんですから!早い段階だったら今は色々薬も出てきたので、年に1回は皆さん病院に行ってますよ。検査した上で何もなければ安心でしょう?」などなど上手に伝えてくれました。

そして初期の認知症と診断されたタイミングで介護保険の申請まで手伝ってくれました。その後、要介護の認定が出て、私のようなケアマネジャーに連絡が来るのです。介護保険につながる前の段階の支援をしてくれるのは心強いです。

③何より、本人が喜ぶことをたくさんしてください

もしかしたら、周りが「ちょっと忘れっぽくなったんじゃない?」って思っている以上に、実は本人は気づいている可能性もありますよね。

「いや、そんなはずはない」

と本人が思えば思うほど、病院も行きたくないし、周りの言うことも聞きたくなくなるかもしれない。「もし本当に認知症だったら・・」そんな現実に目を向けたくない。本人は不安で不安でいっぱいかもしれないんです。



その不安やストレスが、認知症を加速させることもあるかもしれないんです

家族も家族で「早くなんとかしないと!」と不安になっていると思いますが、「不安やストレス」をかけないようにすること、「安心や喜び」を与えることが最も大事なことではないかとも思うんです。

もし認知症が進行したとき、不安やストレスが原因で徘徊や不穏行動が起こります。そのとき、結局大事なことは「安心や喜び」です。

嬉しいこと、喜ぶことはなんでしょう?

安心すること、心が温かくなることはなんでしょう?

大変になってから意識するより、

今からたくさん喜びや安心を与えてください。

“大丈夫だよ、多少物忘れがあっても、お母さんはお母さん”

言葉じゃなくて態度や行動でメッセージを届けてください。

でもこれって、認知症だろうが、無かろうが、大事なことだと思います。



「不安や恐ればかりに目を向けるんじゃないよ」

「愛」をしっかり伝えなさいよ。

そういうメッセージのように感じるんです。

「認知症かも?初めに何をしたら?」

①と②は方法論ですが、③のような普段の関わりが最も大事なことだと思います。いかがでしょうか?不安や恐れに目を向けるよりも、不安よりも安心、愛情を与える。ポジティブな関わりが大切だと言うことが今回お伝えしたかったことです。これから認知症の関わりを行う上でも重要な考え方になると思います。何か一つでも参考になれば幸いです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。



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