「終活」はまだ早い? いいえ、「今活」です!

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現在ケアマネジャーの仕事をしています。

”終活”についてここ1年くらい考えることが多くなりました。

そこで、今年5月に終活カウンセラー2級を取りました。

終活カウンセラーを取得後、実際業務をしていて、何かズレを感じる・・・利用者さんに話しても、職場のケアマネに話しても、近隣の主任ケアマネに終活やエンディングノートについて話しても、「それは確かに大事だね〜」と共感はしてくれるが、じゃあやろう!というふうにはならない。

なぜだろう?自分の伝え方がおかしいのか?

その答えのきっかけをくれたのはある”おばあちゃん”でした。まず、終活カウンセラーをなぜ取ろうと思ったのか?そこからお伝えします。


なぜ終活カウンセラーを取ろうと思ったのか?

「私は好きなもん食べて飲んで死ぬから好きにさせてくれ!」

「認知症になって判断力がつかない母を施設に入れざるを得ないですが、罪悪感があります。」

こういう話をよく聞くんです。

「好きにさせてくれ」という方は、介護が必要になった時、結局周りがほったらかしにはできないので一生懸命介護することになるんです。本当にそんな状態を望んでいるのですか?

「罪悪感があります。」という方、本人の意思を確認できないことで家族に全ての判断を委ねられるのです。事前にもっと自分の意思を家族や周りの人に伝えていれば、そこまで罪悪感に苦しまなくてもいいのでは?

そういう想いがあり、「じゃあ人生の最期についてしっかり自分自身が考えるきっかけを与えることが大事だよね」と感じ、終活カウンセラーという資格を見つけ、「これだ!!」と即申し込みしました。

終活カウンセラーを業務に活かそうと取り組んで思ったこと

約10年の間でこの”終活”という言葉が一般的になってきたと感じます。ただ「まだ言葉は知っているけれども、実践するには至らない」そんな状況ではないでしょうか。

ケアマネジャーの業務の中で、ケアプランを作成する際、「本人の意向」を必ず確認します。「どういうふうに最期を迎えたいか?」を訊ねても、「う〜ん、別に考えてないです。」「早くお迎え来ないかな?」

こういうお返事が多いです。当然ですよね。急に「最期について」と言われても、介護が必要な状態になり「こんなはずじゃなかった」わけです。「これからどうしたらいいかも分からないのに、日々過ごしていくので精一杯なのに、なんで”どう死にたいか?”みたいなことを聞かれないといけないのか?」そんな気持ちになるかもしれません。

そんな時、ある利用者様からこんなことを言われました。

「歳をとってからが本当の人生なのよ」

今まで僕のイメージでは、若い時や仕事バリバリな時が人生の全盛期でそこから少しずつ年老いていく・・そんな感じでした。

あるおばあちゃん(利用者様)がこう言われていました。

「私は若い時いろいろ苦労をして、家族や周りの人のために頑張ってきたけど、ようやく歳をとってからが本当の自分の人生なのよ。」

この言葉を聞いたときにハッとさせられました。(写真はイメージです)

そうか〜、、「じゃあ若いときは”本当の人生”を生きるために何をしたらいいでしょうか?」僕はその方に聞きました。

「大事なことは3つあるのよ」その3つとは​

①いざというとき助け合える友人
②身体と心の健康
③必要な分のお金

最も大事なのは①の友人と言われていました。歳をとるまでに「子供たちだけに頼らない自分の人間関係」を構築することが大切と言われていました。

また、②の健康のために「若いうちから何を口にするか」しっかり健康に対する知識を得ることと、「くよくよ考えすぎない明るい気持ち」を持つ心を育てることが大切と言われます。

そして③のお金。やりたいことを実現するために必要な分のお金は必要ですよね。稼げるときにどれだけ稼げるかも大事ですが、仕事を通じて自分の得意なことを見つけることも大事と言われます。ただ、お金よりも①友人と②健康の方がよっぽど大事だと言われます。

そこで、最初の「終活」を考えたときに、

「大切なのは死ぬ瞬間ではなくて、死ぬまでの間の”今”をどう生きるかについて問いかけることが大事なんだ」と思いました。


「今を最大限に楽しむこと」=「終活」

「人生の最期をどう生きるか?」

よりも

「今をどう生きるか?」どんなに障害や病気があったとしても、「今が人生で一番若いとき」です。今を最大限に楽しんでいるか?

ケアマネジャーはついつい先見的な思考を持ってしまい、「今」を見ていない気がするんです。

「今」から逃げているのかもしれません。これはケアマネだけでなく・・

団塊の世代の方やもっと年上の方は「周りのため・家族のため」に生きてきた人ばかりだと思います。だから自分が楽しめることを考えるのが苦手な人も多いかもしれません。だから一緒に考えよう。

今の生活で一番楽しいと思えることはなんだろうか?

今やりたいことなくても、何ができるか、何をしたら今より良い1日になるか?

会いたい人はいるでしょうか?行きたい場所はありますか?

自然とこの積み重ねが「終活」になっていくはずです。



いかがでしょうか?終活と現場の業務が何かマッチしない違和感を感じていましたが、私個人としては「今」を話す方が、利用者様への受け入れも良かったと感じています。何かみなさまの参考になれば幸いです
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