人手不足

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ビジネス・マーケティング
宿泊業界において人手不足の問題がクローズアップされるようになったのは今から5年ほど前。インバウンドが好調で東京オリンピックに向けた開業ラッシュに湧いた頃です。その後、コロナ下で多くのパート・アルバイト従業員が離職したことで、現在の人手不足感はより深刻化しているようです。宿泊施設も様々な対策を講じてこの問題を解決しようとしています。
「マルチジョブ化」-従業員に複数の職種を兼務させること。最近では間接部門のスタッフをピーク時間の接客業務などに配置させるところが増えています。
「外注化」-いままで社員が行っていた仕事を、外部に業務委託すること。弊社の「宿泊予約サイト運用代行サービス」もその一環ですが、宿泊施設において外注可能な職種は清掃業務や施設管理、事務的作業など限られています。
「サービス内容の見直し」-料理の提供方法や各種サービスを別のものに代替することで、手間を削減することができます。しかし、サービス低下につながりかねないため、慎重さが求められます。
「IT化」-デジタル機器やソフトウェアを活用することで、サービスレベルを維持しながら、業務の効率化を図ります。宿泊施設が利用可能な新しい製品やサービスが次々と生み出されています。導入には各種補助金を活用できるケースも少なくありません。
私としては、人手不足を解決する打ち手としては、IT化が最有力だと思います。なかでも、ホテルシステムとグループウェアについては効果が高く、導入の優先順位は高いと感じています。ホテルシステムは従来、非常に高額でしたが、現在は低価格なクラウド型製品も登場しています。グループウェアも1ユーザーあたり月額数百円という低コストで、従業員間の情報共有や連絡が格段に効率的になります。
とはいえ、宿泊施設のなかで特に深刻なのは客室清掃でしょう。これをロボットで代替できたら、どんなに良いかといつも考えています。客室清掃は清掃箇所や備品・消耗品の点数が膨大で、水回りからベッドメイクなど作業の種類が多岐にわたります。しかも、髪の毛一本見逃さない完璧な仕事が求められます。現代のテクノロジーでは1台のロボットにすべてを任せることは無理でしょうが、床の清掃やバスルームの大まかな洗浄など、部分的、補助的になら可能だと思います。単機能ロボットを複数台組み合わせて仕事を手伝わせる。猫の手ならぬロボットの手です。
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