単価アップ

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 新型コロナの新規感染者数は世界的にはピークアウトを示しています。しかし、約3千万人いた訪日外国人がコロナ前の水準にまで回復するには、少なくともあと数年はかかるのではないでしょうか。そうなると、国内客だけでコロナ前の客数と売上に戻すことは難しいですが、営業利益を戻す方法ならあります。それは単価です。

 室料なら増加分がそのまま利益に上乗せされます。仕入や人件費など変動費がかかる料飲も適正に価格設定すれば利益増に貢献します。コロナ以降、国内客の旅行回数が減少するかわりに1回あたりの旅行消費単価は上昇しており、この傾向はコロナ収束後も続くと思われます。例年海外旅行に出かける日本人約二千万人の多くが国内旅行に切り替えており、こちらも消費単価が高い客層です。室料単価のアップについては、別稿に譲ることとし、ここでは料飲単価のアップについて考えたいと思います。

 観光客向け宿泊施設の場合、多くの宿ではコースメニュー(御膳)としてスタンダードなものとグレードアップしたもの、最低2種類は用意していると思います。これを上位にもう1種類か2種類増やすのがひとつの方法。もうひとつは、既存のメニュー内容(使用食材など)を見直して、単価を上げる方法です。いずれも宿泊プランに組み込んで予約販売時点で単価アップさせることが可能です。

 次のチャンスとしては、来館後に食事提供を開始する際に、追加の一品料理として受注する方法です。海鮮の盛り合わせやフルーツなどをサービス担当がおすすめします。こちらはチェックイン後に館内で行う事前告知とサービス担当者のスキルが決め手です。

 新型コロナで旅行に行く機会が減ってしまった今だからこそ、せっかく出かけたなら、少し高いお金をかけてでも美味しいものを食べたい。満足のいく旅行にしたいというニーズは高まっていると思います。
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