【繊細さん・うつ病さん】繊細さん・うつ病さんのための、一年の振り返り方
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年末や新年が近づくと、「今年はどんな一年だっただろう」と振り返る機会が増えてきます。
けれど、繊細な気質を持つ人や、うつ病とともに過ごしてきた人にとって、一年の振り返りはときに心を締めつける時間にもなりがちです。
「何もできなかった一年だった」
「成長していない」
「周りは前に進んでいるのに、自分だけが止まっている」
そんな言葉が、頭の中に浮かんでくるかもしれません。
でも、ここで一度立ち止まって、振り返りの物差しそのものを変えてみてほしいのです。
❇️「できなかったこと」から始めない振り返り
一般的な一年の振り返りは、目標達成や成果、積み重ねた努力を基準に語られることが多いです。
しかし、心が弱っている状態では、その基準そのものが重すぎます。
朝起きることがつらかった日。
身支度をするだけで精一杯だった日。
何もしていない自分を責め続けていた日。
そんな日々を過ごしてきた人にとって、「成果」を軸にした振り返りは、自分を追い詰める作業になってしまいます。
まずは、こう問いかけてみてください。
「この一年、私は生きていただろうか」
答えが「はい」なら、それだけで十分です。
生き延びたことは、立派な結果です。
❇️「頑張った一年」ではなく「耐えた一年」
繊細さん・うつ病さんの一年は、外から見える頑張りが少ないことが多いです。
でもその代わり、目に見えないところで、想像以上の負荷を抱え続けています。
不安をなだめながら一日をやり過ごす。
落ち込みを抱えたまま通院する。
消えてしまいたい気持ちと闘いながら夜を越える。
それは「何もしていない」のではなく、耐えるという行為を続けていた一年です。
耐えることは、怠けでも逃げでもありません。
生きるための、必死な選択です。
❇️調子の悪かった時期を無駄にしない
振り返るとき、一番つらかった時期を思い出して、「この期間は黒歴史だ」と感じる人も多いでしょう。
けれど、その時期のあなたは、ちゃんと自分を守ろうとしていました。
これ以上壊れないように立ち止まり、これ以上無理をしないように、体と心を休ませていた。
回復は、元気なときに始まるのではありません。
一番動けなかった時期に、静かに始まっています。
その時間があったから、今のあなたがあります。
❇️比べる相手は「去年の自分」だけでいい
SNSを見れば、誰かの成功や前進が目に入ります。
けれど、比べる相手を間違えると、振り返りは苦しみに変わります。
比べるなら、去年の自分と比べてみてください。
去年より少し休めている。
去年より自分を責める回数が減った。
去年より「無理」と言えるようになった。
それは、確かな前進です。
歩幅が小さくても、進んでいます。
❇️数字や結果ではなく「感覚」を残す
何かを達成した数や、行動量を振り返るのがつらいときは、感覚を振り返ってみてください。
ほっとした瞬間。
安心できた時間。
「今日はこのままでいい」と思えた日。
それらは、あなたの心が回復を求めていた証です。
次の一年を生きるための、大切な道しるべになります。
❇️一年を総評しなくていい
「良い一年だった」「悪い一年だった」
そんな言葉でまとめなくて構いません。
繊細さん・うつ病さんの一年は、白か黒かで語れないものです。
苦しさの中に、ほんの少しの光があり、光の中に、また不安が混ざっている。
そのグラデーションごと、あなたの一年です。
❇️振り返りは、自分を裁く時間ではない
一年の振り返りは、反省会でも、自己評価の場でもありません。
「よくここまで生きてきたね」と自分に声をかけるための時間です。
途中で苦しくなったら、やめていい。
書けなくても、思い出せなくてもいい。
あなたはもう、十分に頑張っています。
もし今年を一言で表すなら、
「よく生き延びた一年」。
それで、充分すぎるほどです。