精神障害があっても、推しを推していい―自分を守る距離感と、お金とのやさしい付き合い方―
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「精神障害がある自分が、誰かを推してもいいのかな」
そんなふうに、不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、結論から言いますね。
精神障害があっても、推しを推していいのです。
誰かを好きになること、応援したくなること、心がときめくこと。
それは病気の有無に関係なく、誰にでもある大切な感情です。
推しの存在があるから、今日を乗り切れた。
落ち込んでいたけれど、推しの笑顔を見て少し元気になれた。
そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
推しは人生の支えになることがあります。
だからこそ、推しを持つことは悪いことではありません。
ただ一つ、大切にしてほしいことがあります。
それは、自分を守りながら推すことです。
そのために意識してほしいのが、
「距離感」と「お金の使い方」です。
❇️推しとの距離感は「近すぎない」ほうが、長く楽しめます
推しが好きなあまり、SNSを何時間も見続けてしまったり、他のファンの言動に傷ついてしまったり、推しの一言に一喜一憂して心が疲れてしまうこと、ありませんか?
それは、「好き」だからこそ起きてしまうことです。
でも、心が弱っているときほど、推しとの距離が近くなりすぎてしまうことがあります。
推しは、あなたの人生の「すべて」ではありません。
人生の「一部」であってほしい存在です。
少し距離を保つことで、推しは「心の支え」になってくれます。
でも、距離が近すぎると、推しは「心の負担」になってしまうこともあります。
おすすめなのは、小さなルールを決めることです。
たとえば…
・SNSを見る時間を決める
・体調が悪い日は推し活をお休みする
・無理して現場に行かない
・他人と比べすぎない
そんな簡単なルールでかまいません。
「今日はここまででやめておこう」
そう言えることも、自分を大切にする推し活の一部です。
❇️お金は「推しのため」より「自分の生活のため」に大切に
推し活は楽しい反面、お金がかかることも多いです。
グッズ、チケット、課金、遠征……
気づいたら、思っていた以上に使ってしまっていることもあります。
精神的に不安定なときほど、
「今これを買えば楽になれる気がする」
「これを逃したら後悔するかもしれない」
そんな気持ちになりやすいものです。
でも、お金は魔法の回復アイテムではありません。
使いすぎてしまうと、あとで自分を苦しめてしまいます。
だからこそ、無理のないルールを作ってみてください。
・月に使っていい金額を決める
・衝動買いしたくなったら一晩考える
・生活費とは別に「推し用のお金」を分ける
・カードは使いすぎないように上限を決める
こうした工夫は、推し活を「続けるための工夫」でもあります。
我慢することではなく、長く楽しく推すための工夫なのです。
❇️推し以外の「安心できる居場所」を持ってください
推しだけに心を預けていると、何かあったとき、とても苦しくなってしまいます。
だから、推し以外にも
「安心できる人」
「話せる場所」
「心を休められる時間」を持ってください。
友人、家族、支援員さん、カウンセラーさん。
誰でもかまいません。
推し活でしんどくなったとき、「ちょっと苦しいです」と打ち明けられる場所があるだけで、人はずいぶん救われます。
❇️自分に問いかけてみてください
ときどき、こう自分に聞いてみてください。
「今の推し活は、私を幸せにしていますか?」
「それとも、苦しめていますか?」
もし、
・楽しいよりもしんどい
・お金の不安が大きい
・眠れなくなる
・生活が回らない
そう感じることが増えていたら、それは「やめる」ではなく「見直すタイミング」です。
少し距離を取っても、推しは消えません。
あなたの人生のほうが、ずっと大切です。
❇️推しは人生の光。あなたは人生の主人公です
推しは、あなたに元気や希望をくれる存在です。
でも、あなたの代わりに人生を生きてくれる存在ではありません。
あなたがちゃんと眠れて
あなたがちゃんと食べられて
あなたが安心して暮らせていて
その上で、推しがいる。
その形が、いちばんやさしい推し活です。
どうか、推しのために自分を壊さないでください。
推しのために、人生を犠牲にしないでください。
あなたの人生があってこその、推し活です。
無理をしないで
比べすぎないで
自分の心に耳を傾けながら
あなたのペースで、あなたらしい推し活をしていってください。
推しがあなたの人生を、
少しでもあたたかく照らしてくれますように。