でき太くん三澤のひとりごと 投稿 その20

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私は、教育を仕事としていますが、できるたけ「教えたくない」と思っています。そして、できるだけ「自分のちから」を使って勉強してほしいと思っています。

なぜそう思っているのかといえば、教えれば教えるほど、子どもは「自分のちから」を使わなくなり、逆に「勉強ができなくなる」ということをたくさん経験してきたからです。

私はかつて、対面式で子どもに教えるタイプの塾で指導していたことがあります。

子どもがわからないことがあれば、それをできるだけわかりやすく説明して、子どもが「わかった!」というところまで、とことん付き合うのです。

私の説明で問題ができるようになったときには、私も生徒も「わかった!やった!」と高揚感が得られるのですが、私がわかりやすく説明すればするほど、その後の定着がよくないのです。


「これはさ、この前説明した問題と同じタイプだよ。ほら、あの問題だよ」

「え、そうだっけ? 説明してもらいましたっけ? でも、ちょっと忘れちゃったな。。。」


学校の成績が良い子でも、そういうことがよくありました。


でもこれって、考えてみれば当たり前のことなのですよね。


自分でわかるまで、納得できるまでとことん考えたような文章問題や、図形の証明問題は、解き方だけでなく、問題文や図まで記憶してしまうものです。
それくらい「自分のちから」を使ったことって、深く定着するのです。

逆に、教わってしまったことというのは、忘れるのが早いのです。

「自分のちから」を使っていないと、あっという間に記憶が薄れていきます。


学校の授業でも、先生が教壇に立って「教える」タイプのものの場合、「自分のちから」を使う工夫をしないと、授業内容はザルで水をすくうようにこぼれていきます。

学校の授業だけでしっかり理解でき、忘れないお子さんは、授業そのものに「主体的」に臨み、予習、復習についても「主体的」に取り組むというような「自分のちから」を使う工夫をしています。
だから、「忘れない」のですね。

私たちが何かを身につけようとするとき、私たちが新しいことをできるようにしていくときには、どのくらい「自分のちから」を使っているのかがポイントなのです。

ぜひこのブログをお読みいただいているみなさんには、できるだけわが子が「自分のちから」を使えるようにリードしていってほしいと思っております。

最初からいきなりすべてができなくてもよいです。

どうしたらわが子が「自分のちから」を使えるかを考えて、引いた方がよいときには引いてみて、ちょっと子どもに「自分のちから」を使わせてあげてほしいのです。

そうすると、子どもはどんどん「自分のちから」が使えるようになり、その経験から自信をつけていきますからね。
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