鏡のなかの「はじめまして」に、そっと微笑みを。

鏡のなかの「はじめまして」に、そっと微笑みを。

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コラム
毎朝、洗面所の鏡の前に立つとき、ふと胸の奥がチクリと痛むことはありませんか?

昨日までは気づかなかった目元の小さな影や、なんとなく元気がなさそうに見える肌のトーン。

「ああ、私も少しずつ歳を重ねているんだな」と感じる瞬間は、誰にとってもちょっぴり寂しくて、なんだか置いていかれるような、消せない不安を連れてくるものです。

でもね、まずはその不安を感じている自分を、どうか責めないであげてください。

鏡を見て「あ、変わってきたな」と気づくのは、あなたがそれだけ毎日を一生懸命に、丁寧に生きてきた証拠だからです。

心理カウンセラーとして、僕は日々のなかでいろんな方の心の波に触れてきました。

仕事のプレッシャーや、大切な人との人間関係、そして「これから先、自分はどうなっていくんだろう」という将来への見えない不安。

みんなそれぞれに、外には出せない切なさを抱えて生きています。

だからこそ、自分の容姿が変わっていくことに揺れるその心も、とても自然で、愛おしい感情の一つだと思うのです。

歳を重ねることを、何かを失っていくカウントダウンのように捉えてしまうと、鏡を見るのが怖くなってしまいますよね。

でも、本当にそうでしょうか。

僕は、鏡に映るそのシワや影は、あなたがこれまでたくさん笑ったり、時には真剣に悩んだりしてきた「人生の勲章」のようなものだと感じています。

涙を流した夜もあったでしょうし、誰かのために一生懸命に心を砕いた日もあったはずです。

そのすべての経験が、いまのあなたの深みとなり、優しさとなって、その表情ににじみ出ているのです。

若い頃のパーンと張ったお肌も素敵ですが、年齢を重ねたからこそ醸し出せる、柔らかくて温かい空気感というのも、本当に美しいものですよ。

もしも鏡を見て不安に襲われそうになったら、深呼吸をひとつして、鏡のなかの自分に心の中で話しかけてみてください。

「今日も今日まで、よく頑張って生きてきたね。お疲れ様」って。

他人に優しくするように、自分自身の変化にも、どうか寛容であってほしいなと思います。

老いていくことは、衰えていくことではなく、自分という人間がより豊かに、味わい深くなっていくプロセスです。

明日からの鏡の時間は、ため息をつく場所ではなく、がんばっている自分を労う優しい時間にしていきましょうね。

あなたの重ねてきた日々は、とっても素晴らしいものなのですから。

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