大好きな人と手を繋いで歩く時間は、本来ならとても幸せで、心がポカポカと温まるはずのひとときですよね。
でも、繊細な気質を持つあなたにとって、その「手のひら」は、言葉よりも雄弁に相手の心境を語ってしまう、あまりにも敏感なアンテナになってしまっているのかもしれません。
繋いだ手の力の入れ具合が、ほんの少しだけ緩んだ瞬間。指先がふっと離れそうになった、そのわずかな隙間。
あなたはそれを見逃さず、「あ、今、私への関心が逸れたな」「本当はもう、手を離したいんだな」と、瞬時に察知してしまいます。
相手がわざとやったわけではなく、ただ無意識に力が抜けただけかもしれない。あるいは、ふと目に入った何かに気を取られただけかもしれない。
けれど、一度その「予感」を掴んでしまうと、もう繋いでいることが申し訳なくなったり、拒絶されるのが怖くなったりして、相手が離すよりも先に、自分からそっと手を離してしまう。
「先に離したのは私だから、傷ついてなんていない」と自分に言い聞かせながら、ポケットにねじ込んだ手のひらの冷たさに、ひっそりと涙をこらえている。そんなあなたの姿が目に浮かびます。
心理カウンセラーとして、僕は、あなたのその繊細さは決して「考えすぎ」などではないと伝えたいです。
あなたは、相手のことを誰よりも深く見つめ、大切にしたいと願っているからこそ、相手の微細な変化に気づいてしまうんですよね。
相手に負担をかけたくない、嫌われたくないという優しさが、結果として「自分から手を離す」という、少し切ない先回りの行動を選ばせているのだと思います。
でも、少しだけ立ち止まって考えてみてください。あなたが感じ取った「力の緩み」は、本当に「拒絶」だったのでしょうか。
人は、リラックスして安心しているときほど、体の力が抜けていくものです。もしかしたら彼は、あなたと一緒にいる安心感から、ふっと指先の緊張が解けただけかもしれません。
それなのに、あなたが先に手を離してしまうと、彼は「あれ、どうしたのかな?」「僕と手を繋ぐのが嫌になったのかな?」と、あなたと同じように不安を感じてしまう可能性だってあるのです。
お互いに相手を想っているのに、繊細すぎるアンテナが、ときとして二人の間に小さな溝を作ってしまう。それは、とてももったいないことだと僕は感じます。
もし次に、相手の手の力が抜けたと感じたら、すぐに離してしまうのではなく、逆にあなたのほうから「ギュッ」と少しだけ力を込めて握り返してみるのはどうでしょうか。
言葉で「離さないで」と言うのは勇気がいりますが、指先の小さなサインなら、少しだけ挑戦しやすいかもしれません。
あなたが握り返したとき、彼が驚いてさらに強く握り返してくれたなら、そのときこそ、あなたの不安は温かな安心感に変わるはずです。
自分から手を離して自分を守ることも、これまでのあなたにとっては大切な防御本能だったはず。その頑張りを、まずは心理カウンセラーとして、僕がしっかり受け止めます。
でも、これからはもう少しだけ、相手の「無意識の緩み」を「安心の証」だと信じてみる練習をしていけたらいいですね。
あなたは、愛されるにふさわしい、とても優しくて聡明な女性です。その手のひらに、もっと長く、温かな幸せが留まり続けることを心から願っています。