テクノロジー「孤独の科学」

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【空想の人々】



人の気持ちは
現実の友達同様に架空の人物にも
友情や親近感を抱いてしまい
思い入れを持つ事があります。


しかし科学的な観点から
脳内でどのような神経伝達が
行われてるかという事は
一般に知られていません。


そこで今回研究チームは
アメリカの人気テレビドラマ
「ゲーム・オブ・スローンズ」に
登場するキャラで実験を行いました


このドラマは
2つの架空の大陸の支配者一族の
政治的や軍事的な的対立を描いた
ファンタジー作品です。


研究主任のディラン・ワグナー氏は
本作に魅力的な人物が数多くいて
ファンが登場人物に強い愛着を持ち
今回の実験に最適だったといいます


実験方法は
ファンである19人の男女の参加者で
最初に日常的な孤独感を測定する
テストを受けてもらいました。


次に脳活動をfMRIスキャンしながら
自分の事や現実の友人の事など
ドラマに登場する人物の事などを
考えてもらいました。

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【夢と現実】



脳スキャンで注目したのは
内側前頭前皮質と呼ばれる脳領域で
自分や他人の事を考えると
神経活動が活発化する場所です。


fMRI装置の中で参加者は
ドラマに出てくる登場人物の名前を
ランダムに見せられその人物の事を
考えるよう指示されました。


それぞれの名前の下には
「賢い」「哀れ」「信頼できる」等
設定と違う登場人物の性格が
ランダムに書かれてます。


そして参加者達は
登場人物と性格が自分中で思う
性格と合っているかどうかを考え
イエスかノーを選ぶのです。


この時の脳活動を計測した結果
孤独感が高い人と低い人の間に
明確な脳活動の違いがある事が
判明しました。


孤独感の低い人は
現実の友人の事を考えた時と
架空の登場人物を考えたときの
脳波が明瞭に区別できました


この事から彼らが実在の人物と
架空の人物との間に意識的な
境界線を引いている事が解かり
きちんと現実を見てました。

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【孤独の抗い】



ところが孤独感の高い人見ると
現実の友人の事を考えた時と
架空の登場人物を考えたときの
脳波が非常に似ていたのです。


この事から孤独な人ほど
現実の人と架空の人を見た時の
脳活動の境界線が曖昧で
どちらも同じに感じてました。


これについてワグナー氏は
「孤独な人ほど現実生活に欠けてる
社会的な繋がりを架空の人物に
頼ってる可能性がある」と言います


日常で孤独感の強い人たちは
現実で得られない人との繋がりを
架空の人物との繋がりを通じて
埋め合わせようとしてるそうです。


確かにアニメやドラマを見た時
気に入ったキャラクターと自分が
対話する場面を想像する事が
みんなたまにあると思います。


話す友達がいない時などは
エア友達を作って会話すしたり
妄想の中に入り込んだりする話も
耳にすることがあります


この事が孤立や孤独を抱える人ほど
頻繁に行うと予想できるので
これが脳内で架空の人と現実の人の
境界を曖昧にしてのかもしれません


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