―回復期・収束期は、一歩下がって見守る―
回復期の終わりに近づくと、子どものやりたいことが少しずつ絞られてきます。
始めたことが長続きするようになる。
本人が自分で動き出す。
家以外の居場所が見つかる。
学校、フリースクール、習い事、適応指導教室、地域の活動。
場所は一つではありません。
その子が安心できる場が見つかることが大切です。
この時期、子どもは再登校や進路について考え始めることがあります。
「学校に行ってみようかな」
「別の場所なら行けるかも」
「こんなことをやってみたい」
「将来、これに関係することがしたい」
保護者にとっては、待ち望んでいた変化です。
でも、ここで一気に前へ進ませようとすると、子どもが疲れてしまうことがあります。
回復してきたように見えても、まだペース配分は苦手です。
頑張りすぎて、どこかの段階へ戻ってしまうこともあります。
だからこそ、親は一歩下がることが必要です。
本人のペースで進めるように見守る。
困っているときだけ声をかける。
しんどそうなときは休ませる。
回復したと思って無理をさせない。
手出し、口出しをしすぎない。
この時期に大切なのは、「もう大丈夫」と決めつけないことです。
本人が動き出したからこそ、親は支配するのではなく、支える立場に戻る必要があります。
私は、不登校の回復とは、単に学校へ戻ることではないと考えています。
その子が、自分のペースで、自分に合った場所とつながり直していくことです。
学校に戻る子もいます。
別の学びの場を選ぶ子もいます。
家と外を行き来しながら、少しずつ力を戻す子もいます。
大切なのは、子どもが「自分で進んでいる」と感じられることです。
不登校の出口は一つではありません。
その子に合った道を、一緒に探していけばいいのです。