仕事はあなたではありません

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ビジネス・マーケティング
子どもはよく言います。



「将来、ケーキ屋さんになりたい」

「野球選手になりたい」



若者も同じです。



「モデルになりたい」

「アートで食べていきたい」



一見すると健全な夢の話に見えますが、思い込みからくる勘違いがあります。



多くの人は、その仕事をしたいのではありません。

その仕事をしている自分になりたい。



モデルになりたいのではなく、モデルとして扱われている自分。



アートで生きたいのではなく、アーティストとして認められている自分。



欲しいのは仕事ではなく、仕事によって与えられる立場や承認です。







この世界に「モデル」という存在はいますが、

「モデルという概念」そのものは存在しません。



いるのは、特定の身体を持った個体が、

特定の環境で、特定の行為をしている事実だけです。



モデルとは何か。

それは、ポーズを取り、体型を維持し、長時間拘束され、

承認と評価に晒され続けるというひとつの役割(機能)です。



多くの人が欲しがっているのは、

その機能ではありません。



その機能に貼り付けられた

「美しい」

「価値がある」

「特別だ」という評価そのものが報酬。



仕事を巡る多くの幻想は、

この「役割」と「報酬」の取り違えから生まれます。



だから、人は苦しみます。



型(職業)を先に決め、そこに自分を押し込めようとする。



うまくいかなければ、

「自分には才能がない」

「自分には価値がない」

と、自己否定に向かう。



これは努力不足の問題ではありません。

順序が違うだけです。



仕事とは、本来、自分を証明する装置ではありません。



人間が先にいて、仕事はその人の振る舞いの一部として

あとから現れるものです。



現代のキャリア論は、仕事をアイデンティティにすり替えます。



肩書きがあれば安心できる。

評価されれば存在が肯定される。



だから、仕事が崩れた瞬間、

人生そのものが崩れた気になる。

そんなわけないのに。



これはキャリアの問題ではなく、自己認識の破綻と言えます。



では、何を考えるべきか。



「何になりたいか」

「どんな自分でいたいか」



どうしても、そこを見たくなります。

分かりやすいし、前向きな感じもする。



でも、それより先に見るべきものがあります。

もっと地味で、あまり語られないところです。



なぜ、それをやりたいのか。

そこで、何を得たいのか。

何を表現したいのか。

そして、何をやりたくないのか。



ラベルを捨てた瞬間、「で、どうする?」しかなくなります。





「本当の自分」という実体はいません。

あるのは、その都度の選択と行為の積み重ね。

それを後付けで「あなた」と呼んでいるだけです。



何者かになれる人はいません。

人生に出てくるのは、いつも「今どうするか」という場面だけです。



肩書きも、理想像も、その場で代わりに動いてはくれない。

残るのは、どう動いたかです。



仕事は、あなたではありません。
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