むかしあるところに塞翁というおじいさんが住んでいました。
そのおじいさんの馬が、ある日逃げ出してしまったのです。
逃げ出したことを知った近所の人々は、
「とんだ災難にあった」とおじいさんを慰めました。
しかし、おじいさんは「これが幸運を呼び込むかもしれない」と
あまり気に留めていませんでした。
しばらくすると、なんと逃げた馬が戻ってきました。
近所の人々は、喜びましたがおじいさんは
「これが災難になるかもしれない」と言うのです。
言葉通りおじいさんの息子が
その馬から落ちて怪我をしてしまったのです。
近所の人々がお見舞いに行くと今度は
「このことが幸運を呼び込むかかも」と言いました。
やがて戦争が起きたのですが
息子は足を怪我していたので、戦争に行かずに済みました。
このエピソードから人間万事塞翁が馬ということわざが生まれました。
「自分のあれがダメだったから…。」
「また良くないことが続くかもしれない。」