馬謖ですら斬られるのだから(其の参)

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ビジネス・マーケティング
(先週土曜日の続きです)
馬謖に遠く及ばないような人であれば更に問答無用というもの。ただ私も一応役職者の端くれ。無役の人に対して強いエネルギーを浴びせかけるとパワハラを問われかねません。ある意味では、上役相手に「恐れながら…」と進言する方が気楽です。

しかしながら周りに悪影響を及ぼす従業員には毅然とした対応が必要であり、パワハラを恐れている場合ではありません。マークした人は面談に呼び出し、感情論に巻き込まれることなく、丁寧に根拠を示しながら話を進めます。そういう面談を繰り返して改心を試みますが、多くは簡単には変わりません。

そんな話をしていると、「そこまで言うなら転職しますよ。」と簡単に口にする人がいます。しかしこれを言ったらおしまいなんですよね。本人はそうすれば私が困るとでも思っているのでしょうけれども、それを言われては困る人に対してはそこまで至らないようにトークの内容をコントロールしています。つまり、面談の場で私にそれを“言わされる”ということは、「自分から辞めてくれませんか?」という私の意図通りに発言させられていることになるのです。
労働市場的には今は人手不足です。だから「多少問題のある人でも使い続けなければ会社が困るだろう」という打算もある程度までは正しいです。しかし逆に、今なら退職しても他の会社が拾ってくれる確率が高い。従って会社が必要としない人物の目線を転職に向けさせるチャンスでもあるのです。このようなタイミングでなければ、自信が無い人ほど今のポジションにしがみつき、辞めてもらいにくいというものです。

毅然とした態度で臨みながらも緩やかに斬る。これも様々な経験から培ってきた私の技術だと思います。

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