私たちが健康を保つために欠かせない「睡眠」。その必要な時間は一律ではなく、年齢・季節・個人の体質によって変化します。この記事では、そんな「睡眠時間の変化」についてお伝えしていきます。
1. 長く寝れば良いわけではない
「明日は大事な予定があるから早く寝よう」と思って、いつもより早く布団に入ったのに、なかなか寝つけなかった経験はありませんか?
実は、一晩に眠れる時間には限りがあります。体が必要とする以上に長く寝ようとしても、思うように眠れなかったり、次のような状態になることがあります。
・寝つきが悪くなる
・夜中に目が覚めやすくなる
・熟眠感(ぐっすり眠れた感覚)が薄くなる
つまり、「たくさん寝る=良い睡眠」とは限らないんです。
2. 年齢によって変わる睡眠時間
加齢とともに、夜間に自然ととれる睡眠時間は少しずつ短くなっていくことがわかっています。以下の表は、脳波を使って測定した平均的な睡眠時間の目安です。
年齢 | 平均睡眠時間(脳波測定)
約15歳 | 約8時間
約25歳 | 約7時間
約45歳 | 約6.5時間
約65歳 | 約6時間
一方で、布団の中で過ごす時間(床上時間)は年齢とともに増える傾向があります。たとえば、20〜30代では7時間程度ですが、75歳では7.5時間を超えることもあります。
若い人ほど睡眠不足になりやすい
高齢になると布団の中で過ごす時間が長くなりがち
また、年を重ねると早寝早起き(朝型化)の傾向が強くなり、とくに男性に多く見られます。自分の年齢や生活に合った睡眠習慣を考えることが大切です。
3. 季節によって変わる睡眠時間
実は、睡眠時間は季節によっても少し変わることがあるんです。研究では、冬のほうが夏より10〜40分ほど長く眠る傾向があるとされています。
これは日照時間が短くなり、体内リズムに影響が出るからだと考えられています。
一方、夏は
日照時間が長くなる
部屋が暑くて寝苦しくなりやすい
などの理由で、眠りが浅くなりがちです。季節に合わせて、寝室の環境を整えることも睡眠には大切ですね。
4. 睡眠には個人差があります
睡眠時間には人それぞれ違いがあります。
たとえば「ロングスリーパー」と呼ばれる、10時間以上の睡眠を必要とする人もいます。こうした人が「8時間が理想」といった一般的な目安に合わせてしまうと、逆に睡眠不足になってしまうかもしれません。
特に10代〜20代は、心身の発達や生活の変化が大きい時期です。睡眠の影響を受けやすく、夜更かしや不規則な生活が習慣になりやすい傾向もあります。
「周りの友だちがこれくらい寝てるから大丈夫」と思わずに、自分にとって無理のないリズムで規則正しい睡眠を意識しましょう。
また、体質によっても必要な睡眠時間は異なります。自分の感覚を大切にして、「自分にちょうどいい睡眠」を見つけることが何より大切です。
5. 日々の状態でも必要な時間は変わります
その日の疲れ具合、運動量、ストレスの強さなどによっても、必要な睡眠時間は自然と変わってきます。
「今日はたくさん歩いたから、ちょっと長めに寝ようかな」など、自分の体の声に耳を傾けるのがポイントです。
ただし、「○時間寝ないといけない!」と強く思い込むのは逆効果。プレッシャーになってしまい、かえって寝つきが悪くなることもあります。
そしてよく聞く「寝溜め」。これは、基本的にはできないとされています。
たしかに週末にゆっくり眠ることで一時的に疲れが取れることもありますが、平日のリズムが崩れると、かえって月曜日がつらくなったり、体内時計が乱れてしまうことも。
毎日なるべく一定のリズムで眠ることが、質の高い睡眠にはとても大切です。
まとめ
睡眠時間は「多ければよい」というわけではない
年齢によって必要な時間は変わる
季節や体質によっても睡眠は変わる
日々の疲れやストレスで必要な時間も変化する
一人ひとりに合ったリズムを見つけることが大切
あなたにとっての「ちょうどいい睡眠時間」は、年齢・季節・体調・生活によって少しずつ変わっていきます。
「最近よく眠れないな…」と思ったら、頑張りすぎず、まずは自分の状態をゆっくりふり返ってみることから始めてみてくださいね。