ツイノベ 411-415

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小説
就職のために積もりに積もった恋を処分しようと袋を用意する。まだまだ燃え上がるから可燃ゴミか、はたまた大きく膨れ上がってるから粗大ゴミか。ところが、何日経っても捨てられた恋は引き取ってもらえなかった。あぁ、そっか。私の恋なんて簡単に冷めちゃうし、とても小さな感情だったんだ/№411 不燃ゴミの恋

世界中からウサギ、ブタ、アザラシ、コウテイペンギンの数が減少した。誰かに狩猟されたのか、自然と数が減ったのか。全てが未だに不明だった。ある日、黒ずくめの男がアザラシをさらう瞬間を目撃してしまう。男がアザラシをティッシュ箱に詰める。箱には小さく「鼻セレブ」と書かれてあった/№412 鼻セレブ

化粧品コーナーで「つけまつ目」なるものが売られていた。形は普通のつけまつげとなんら同じで、お試し品をつけようとすると床に落としてしまう。やがて、まつ目を落とした床がパチ、パチと動いたと思ったら、私のことをギョロリと睨む目が生まれた。もし、まつ目をちゃんと使っていたら――/№413 つけまつ目

肉の食べ比べに訪れた客に「左からザブトン、ミスジ、サンカクです」と説明すると「私は食通だぞ! 言われなくてもわかってる!」と激昂した。そこで店員は「あっ」と気付く。本当は左からではなく右からだったのだ。「さすがザブトン、脂が多くてとろけるなぁ」店員は特に訂正もしなかった/№414 肉離れ

おかしな光景を見た。若いサラリーマン2人が名刺を持って地面にはいつくばっているのだ。後日、テレビでマナー講座の番組を見かける。相手より低い位置で名刺を出さないといけない。相手より先にもらってはいけない。前に見たサラリーマン2人の光景を思い出す。なるほど。おかしなマナーだ/№415 マナー講座

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