ツイノベ 026-030

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小説
通りすがりの男から「魔法少女になってほしい」と頼まれた。あまりの馬鹿馬鹿しさに、二つ返事で「はい」と答える。するとどうだろう。本当に魔法が使えるようになってしまった。男が去る間際、私は最後に一つだけ質問をする。「三十を過ぎた私でも、魔法『少女』でいいんですか?」/№026 魔法少女
優先席に座る。老人の睨むような視線や、周囲の険悪な表情に胸が痛む。私は心が脆い。人混みの中にいると精神的に疲労してしまう。目に見える傷と、目に見えない痛みとでは、どちらが優先されるべきなのだろうか。耐えきれなくなってうずくまる。「寝たふりだ」。どこからか聞こえた/№027 優先順位
誘蛾灯を仰いで眺める。チカチカと明滅を繰り返す感覚に合わせて、羽虫達がブブブと音を立てて飛び回る。やがて、光が消えるのと同時に、一匹の我が足下に落ちた。私はそれを掬って、口の中身に含む。ゆっくりと噛むと、わずかな粘り気と苦みが広がった。また違う誘蛾灯を探さないと/№028 誘蛾灯にさよならを
あなたは元気ですか? そちらは晴れていますか? 私は元気です。空からは今日も火の粉が降りかかります。大切な写真も、交換日記も、渡せなかった手紙も、全部燃えて消えてしまいました。私の街には、ガーネットで作られた避炎針があります。今日もこの街は、炎に包まれています/№029 炎の街
深く愛された人形には魂が宿ると言う。私はそんな迷信なんて信じていないけど、最近、姉が「人形が動く」と変なことを言い始める。前はあんなに私と遊んでくれたのに。昔の姉に戻ってほしい。ある日、姉が知らない男性を家に招き入れ、私を指さして言った。「この人形が動くんです」/№030 自動人形



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