人はなぜ宗教を信じるのか
前にも少し書いたことで恐縮ですが、最近、思ったことがあるのです。のび太って、学校では先生に叱られて、ジャイアンにはいじめられて、家に帰ってドラえもんに不平不満を言うわけです。そこでドラえもんはポケットから「奇跡的な」道具を出します。しかし、のび太にとってのドラえもんの真のありがたみは、「ドラえもんがなにか道具を出してくれる」ということ以上に「ドラえもんはのび太のぐちを聞いてくれる」「家に帰ればドラえもんがいる」ということではないかと思うのです。これは、奥田知志(おくだ・ともし)さんの「問題解決型」と「伴走型」の話の応用です。ドラえもんが「奇跡的な道具を出してのび太の問題を解決する」というのが問題解決型だとすると、「家に帰ればドラえもんがいる」というのが伴走型です。奥田さんは、たくさんの困っている人を助けて来られました。テレビでご覧になったかたも多いと思います。「問題解決型支援」はとても大事です。食べ物がない人には食べ物を。住むところがない人にはアパートを。しかし、それだけでは本当の支援にはならないと奥田さんは言います。かんじんなのは「伴走型支援」です。奥田さんの著書から、北野孝友さんという元ホームレスの故人のかたの言葉を紹介いたします。「ホームレスをしていたときは、食べるものも心配でしたが、人と話すことがほとんどないことがしんどかったのです」(奥田知志『いつか笑える日が来る』275ページ)。ようするに、「話す人」「友達」が大切なのです。
土居健郎(どい・たけお)に、『「甘え」の構造』という本があります。有名な本だったのですが、世の中から忘れられている本です。おととし2020年は
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