わたしが整いはじめたら、息子が“動き出した”
子どもが動けないとき、わたしはずっと「どうしたら動いてくれるか」を考えていた。
声かけの仕方、タイミング、モチベーション……あれこれ工夫しても、うまくいかないことのほうが多かった。
でも最近、少しずつ意識が変わってきた。
「あの子をどうにかしよう」と思うよりも、「わたし自身はどう在るのか」に意識が向くようになっていた。
とはいえ、まだ完全に“手放す”ことはできていなかったのだと思う。
「応募する会社が決まったら教えてね」と伝えてはいたけれど、それではきっと、これまでと変わらない。
そう感じて、思いきってLINEで伝えた──
**「今日の19時までに、決めてね」**と。
夕方、台所で夕飯を作り終えたころだった。
「味見して」と声をかけたら、息子が部屋から降りてきた。
手には、2枚の求人票。
「…2社に決めたよ」
あの瞬間のことは、今でもはっきりと覚えている。
彼の声も、表情も、夕方の台所の空気も──
なにかがふわっと動いた気がした。
わたしが無理に引っ張ったわけでも、言葉を尽くして説得したわけでもない。
たった一言、「19時までに決めてね」と伝えただけ。
そしてその言葉の背景には、「あなたを信じてるよ」という想いがあった。
それに、彼自身が“応えた”ということ。
小さなことかもしれない。
でも、今までとは確実に、ちがう空気がそこにあった。① なぁなぁになってきた息子との関わり
振り返ってみると、いつの間にか“なぁなぁ”になっていたように思う。
通信制高校のレポート提出も、「そろそろやったら?」と声をかけても、
「あとでやる」「わかってるって」と、返ってくるのはいつも同じような言葉
0