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GR86は、なぜ「数字以上に軽く感じる」のか

GR86のスペックを見ると、少し不思議なところがあります。先代86よりボディは大きくなり、重量も増えています。普通に考えれば、「重くなったのだから、動きも重くなる」と思います。ところが実際には、GR86はむしろ軽快になったと感じる人が多い。ここが、この車を調べ始めて最初に面白いと思ったところでした。重さと、重く感じることは同じではない車の重量はkgで表せます。しかし、人が運転中に感じる「軽さ」は、重量だけでは決まりません。重心の高さ。重量物がどこにあるか。ボディがどう変形するか。旋回するとき、どのくらい回転しにくいか。こうしたものが全部関係します。今回GR86を調べていて特に面白かったのが、「慣性モーメント」という考え方でした。同じ重量でも、重いものが車体の中心に集まっているのか、外側に離れているのかで、向きを変えるときの感覚が変わります。GR86では、単純に軽量化するのではなく、重量物の位置まで含めて設計されています。剛性を上げれば良い、でもないGR86では、ねじり剛性や横曲げ剛性が大きく向上しています。これだけ聞くと、「硬くしたから良くなった」で終わりそうです。でも、実際はもう少し複雑です。剛性を上げるためには補強が必要です。補強すれば、普通は重くなります。GR86も先代より重量は増えています。つまり設計者は、重くなるという不利を受け入れてでも、剛性を上げる価値があると判断したわけです。さらに、ルーフやフェンダーなど高い位置の部材にはアルミを使い、重心が上がりにくいよう工夫しています。重量の数字だけを見ると見えませんが、「どこに重さを置くか」まで見ると、この車の考え方が少し
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