絞り込み条件を変更する
検索条件を絞り込む

すべてのカテゴリ

1 件中 1 - 1 件表示
カバー画像

もう一つのルート

先週、私の書類に付いた指摘は4つでした合計が合っていない。3ページ目と数字が違う。根拠のない「大幅に」。去年の日付。4つとも、中身の話ではありません。■ 中身の議論に入る前に、体裁で3往復するこの手の指摘だけで会議が終わった経験は、たぶん一度や二度ではないはずです。指摘する側も、したくてしているわけではありません。誤字と桁ずれを伝えるためだけに30分の枠を使い、それが終われば、次の週にまた同じことをやる。指摘される側は、直したつもりで出したところ、直した箇所につられて別の数字がずれ、3往復目でようやく中身の話に入ります。そのころには、当初の締切を過ぎています。いちばんこたえるのは、あの一言です。「もう一度確認してから出して」。何を確認すればいいのかは書かれていません。確認する順番も決めていませんでした。だから最初から読み返します。1時間かけて読み返して、それでも同じ箇所を見落としたまま出し直すので、自分の注意力の問題なのだと思って、少しずつ消耗していきました。■ 書いた直後の自分には、書いていないものが見えているこれは注意力ではなく、順番の問題でした。書き終えた直後の自分は書いた内容を覚えているので、読み返すときには、紙へ書いてある文字より、頭の中にある内容のほうを読んでしまいます。「先月比で大幅に増えた」という一文を見ても、根拠になる数字を自分は知っているので、書かれていない事実に気づけません。読み手には、そこが空欄に見えます。つまり、書いた本人の読み返しでは、構造的に見つからない種類の抜けがあるわけで、翌朝まで置けば見つかることもありますが、その翌朝は、たいてい提出日でした
0
1 件中 1 - 1