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数字の「1」【一番槍(いちばんやり)】の人 ―― 12の数字の物語・第1回

縁側に朝顔がまだ細々と咲いていて、その足元でもう鈴虫が鳴きはじめているのよ。蝉の声と虫の音が混じり合う、この時季ならではの夕暮れね。黒猫の縁(えん)が、ぴこんと耳を立てて、どこかの音を聞いているわ。先週お約束したとおり、水曜の夜のお便り、今日から本編よ。今日はね、数字の「1」【一番槍(いちばんやり)】のお話をしましょうか。生年月日から出したご自分の数が「1」だった方は、どうぞお茶でも淹れて、ゆっくり読んでちょうだいね。◆ 【一番槍】は、こんな人「1」を持って生まれた方はね、誰よりも先に、一歩を踏み出せる方が多いのよ。列の先頭に立つのが怖くない。むしろ、先頭がいちばん落ち着く、というふうにできていらっしゃるの。たとえばね、会議で「どう思う?」と場が静まったとき、真っ先に口を開くのが「1」の方。「みんなどう思ってるかしら」と様子を見るより先に、「私はこう思うわ」と声が出てしまう。それが場の空気を、ふっと動かすのよ。お買い物でも、そうね。新しいお店ができたと聞けば、まっさきにのぞきに行きたくなる。友だちの中で「ねえ、あそこ行った?」と最初に報告するのが、たいてい「1」の方なのよ。家庭でもね、旅行の計画やお引っ越しの下調べ、「じゃあ私がやるわ」と手を挙げるのが「1」の方だったりするの。誰かに頼まれる前に、自分から動いてしまうんだもの。それはね、目立ちたがりだからではないのよ。「誰かがやらなきゃ、はじまらない」という感覚を、生まれつき持っていらっしゃるの。その一歩があるから、まわりの人も安心して二歩目を出せるのよ。あなたの背中は、知らず知らずのうちに、誰かの道しるべになっているんだもの。
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