私は、利益をスタッフへ還元した。 ― 利益は、会社だけのものではない。―
私は38年間、飲食業に携わってきました。会社は、利益を残さなければ続きません。だから、利益を追いかけることは、経営者の大切な仕事です。でも私は、利益を、会社だけのものだとは考えていませんでした。利益を生み出したのは、現場で働くスタッフだからです。だから私は、利益が残った時は、できるだけスタッフへ還元する仕組みを作りました。歩合手当です。ただ売上が増えたから、全員へ配る仕組みではありません。私は、前年と比較して改善した結果だけを、還元対象にしました。例えば、水道光熱費。売上。客単価。人件費。仕入れ原価。前年より改善した分の一部を、スタッフへ還元しました。利益を増やすことだけが目的ではありません。会社を良くする行動が、自分たちにも返ってくる。それを知ってほしかったのです。すると、少しずつ、現場が変わり始めました。「昼間の掃除だけなのに、エアコンも照明も全部つける必要ある?」そんな声が、スタッフから自然に出るようになりました。水の使い方も、電気の使い方も、誰かに言われる前に、自分たちで考えるようになりました。私は、節約を教えたかったわけではありません。会社のお金を、自分事として考えてほしかったのです。もちろん、還元はお金だけではありませんでした。私は、スタッフが他の飲食店で食事をした費用も、会社で負担していました。繁盛店へ勉強に行くスタッフもいれば、家族と外食へ行くスタッフもいました。飲食店で働く人は、世間が休んでいる時間に働きます。家族との時間が取りづらい仕事だからこそ、その時間も、会社が応援したいと思いました。学ぶことも、家族との時間も、未来への投資だと思っていたからです。私は、
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