お洋服の持つ力。車椅子の90代のお客様の瞳がパッと輝いた瞬間のこと
「お洋服を変えたくらいで、自分の気分や毎日なんて変わるの?」もしそう思っている方がいたら、少しだけ私の話を聞いてみてください(^-^)すっかり夏本番ですが、少し前の冬の日に、1着のダウンジャケットが「一人の男性の誇り」をパッと蘇らせた、本当に素敵な瞬間に立ち会いました。ご来店されたのは、90代くらいのご高齢の車椅子のお客様。奥様が優しく車椅子を押されて、冬のアウターを探されていました。旦那様にお似合いになりそうな、上品なノーカラーのダウンジャケットがあったので「きっとお似合いになりますよ」とお声がけしたところ旦那様が無言で、でも目をキラキラと輝かせてそのダウンを見つめられたのです。サイズ選びで少し悩まれているご様子でした。奥様は「車椅子だから、脱ぎ着しやすい大きめのLサイズでいいよ。後ろは見えないんだから」とおっしゃいます。でも、旦那様は少しうつむき加減で、本当はジャストサイズの「Mサイズ」が着たそうな空気を感じました。私は18歳でこの業界に入った頃から、ずっと心に決めている強い信念があります。それは、「何歳になっても、お洋服で幸せな気持ちになってほしい」ということ。アウターは毎日買い替えるものではありません。その一着に120%納得して袖を通すかどうかで、毎日の心の充実感は確実に変わると思うのです。そこで私は、普段通りにMサイズとLサイズをお客様の背中に合わせてサイズを見ました。やはりLだと少し大きそう。でも、Mサイズの方がキツくなければ、絶対にカッコよく着こなせると思いました。私のその姿を見て、旦那様も奥様も「それなら、一度Mサイズも合わせてみようかしら」とお気持ちが一つにな
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