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私は、人の記憶を信用しない。 ― 人ではなく、仕組みを信じる。―

私は38年間、飲食業に携わってきましたこれまで、海鮮居酒屋、スペインバル、肉バル、焼肉店、ラーメン専門店、低単価均一居酒屋、カラオケボックス、ダイニング、食堂、創作居酒屋など、さまざまな業態を新規オープンしてきました。業態が変わっても、会社の規模が変わっても、私の経営で変わらなかったことがあります。それは、人の記憶を信用しないことです。この言葉だけを聞くと、「人を信用していないのですか?」と思われるかもしれません。違います。私が信用しないのは、人ではなく、人の記憶です。人は忘れます。忙しければ忘れます。疲れていても忘れます。それは能力の問題ではありません。人だからです。だから私は、「忘れないように頑張ってください。」とは言いません。忘れても仕事が回る仕組みを作る。それが、私の仕事だと思っていました。前回までご紹介した、「2タッパ理論」「発注ラベル」「ホワイトボード」これらもすべて、人の記憶に頼らないために作った仕組みです。しかし、私が記録を大切にしたのは、現場だけではありません。社員を採用する時も同じです。雇用条件は本人に選んでもらい、雇用通知書や補足事項を説明し、内容を確認したうえで、同じ書類へサインをもらいます。理由は一つ。「説明した。」「聞いていない。」そんな認識の違いをなくすためです。実際に裁判になった時も、私を守ってくれたのは、人の記憶ではありませんでした。記録です。だから私は、「言った、言わない。」ではなく、記録が残る仕組みを作るようになりました。現場でも同じです。ある店舗では、決まった曜日に本社へ送る発注FAXが届かないことがありました。本社では、そのFAXをもと
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