「死にたい」が「相談したい」に変わるまで――うつ病の錯覚から抜け出すための心の処方箋
「死にたい」という思いは、決してご自身の心が弱いからではありません。 それは、ストレスや疲労が限界まで蓄積し、脳が正常に働かなくなっている「うつ病」という病的な疲労状態のサインです。 うつ病の治療は、まず十分な休息をとり、薬物治療を進めていくことが基本となります。 しかし、なかには薬がすぐに効かなかったり、症状が悪化して「今の苦しみが永遠に続く」というような強い絶望感や焦燥感に襲われることがあります。 これらは病気が引き起こす錯覚であり、時間の感覚も鈍っているため、死についてある「一瞬」だけを切り取って考えてしまいがちです。 安全な場所を確保するために、医師は、時に強制入院などの措置を執ることもありますが、それはご自身を守るための最優先の選択肢となります。 安全が確保できたら、専門家とともに治療のステップを進めます。うつ病を乗り越えていく過程では、「自分の人生をどう生きたらいいかわからない」と立ち止まることもあるでしょう。 心理カウンセリングや認知行動療法は、こうした迷いに対する「学習」の場です。「死にたい」という苦しい思いを「誰かに相談したい」という形に変換し、一人で抱え込まずに周囲の協力を得ながら、少しずつ絡まった問題を分解して可視化していきます。 また、「どうしても解決できない問題」に直面したときは、それを自分の一部として受け入れる「自己受容」が求められることもあります。 今の自分がどう思っているのかという価値観を少しずつバージョンアップさせ、思考の枠組み(認知)を変えていくのです。 生活の質(QOL)が一時的に下がってしまうこともあるかもしれませんが、視点を変えること
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