「自分で決める」が、怖くなくなった日
何も決められないカウンセリングルームに入ってきたクライエントは、落ち着かない様子でソファに座った。クライエント「あの...今日、何を話せばいいのかも、よくわからなくて」ダイキ「そうなんですね。それでも、ここに来てくださった。それ自体が、一つの選択だと思いますよ」クライエント「ああ...そうですね。でも、正直、予約するのにも3週間くらい悩んだんです。カウンセリングって受けていいものなのかなって」少し間があいた。窓の外から、街の音が小さく聞こえてくる。ダイキ「受けていいものなのか...そう思ったんですね」クライエント「はい。だって、別に病気とかじゃないし。ただ...なんか、自分で何も決められなくて」そう言って、クライエントは視線を落とした。「正しい答え」を探していたダイキ「決められない、というのは?」クライエント「仕事を辞めて、もう4ヶ月なんです。最初は少し休んで、それから次を探そうって思ってたんですけど...」クライエント「何がしたいのか、わからなくて。転職サイトも見るんですけど、どれも『これだ』って思えなくて。友達には『好きなことやればいいじゃん』って言われるけど、好きなことも、よくわからなくて」言葉を続けるうちに、クライエントの声は少しずつ小さくなっていった。ダイキ「好きなこと、やりたいこと...それを見つけなきゃいけない、と?」クライエント「そうです。みんな、ちゃんと自分のやりたいこと見つけてるじゃないですか。私だけ、何もわからなくて」ダイキ「じゃあ、ちょっと聞いてみたいんですが。今まで、自分で何かを選んだって感じたこと、ありますか?」その質問に、クライエントは少し考え込ん
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