「介護離職ゼロ」という言葉の裏で🍀
「介護離職ゼロ」それは政府が掲げたスローガンのひとつです。確かに、この言葉だけを聞くと希望があります。「介護のために仕事を辞めなくてもいい社会にしよう」その理念は、まちがいなく素晴らしい。けれど現場では、理想と現実の距離があまりにも遠いのです。在宅介護を続けながら仕事を持つというのは、想像以上に過酷です。デイサービスの送迎時間にあわせて出勤を調整し、夜は親の薬を確認しながらパソコンに向かう。電話の途中で「お母さんが転んだ」と連絡が入る。そんな毎日が続くと、心も体も削られていきます。「離職したくてする人なんて、いない」多くの介護者がそう口にします。仕事を続けたい。でも、もう両立できない。その結果、静かに職場を去っていく。そして、ここでもやはり女性が圧倒的に多い。親の介護を理由に退職するのは、いまも娘や嫁が中心です。介護離職を減らすために必要なのは、「がんばれば両立できる」という精神論ではなく、現実に即した制度と支援です。たとえば、・介護休業の柔軟な分割取得・在宅勤務制度の拡充・介護保険の利用時間の上限見直しこうした「仕組み」こそが、本当の意味での支えになります。介護と仕事の両立は、本人だけの努力ではどうにもなりません。社会が、「支える側の人」を支える。その視点が欠けている限り、「介護離職ゼロ」はただの言葉に終わってしまいます。
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