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本当に必要なものはそんなにない

朝、目が覚めた瞬間、夢の続きを思い出していた。夢の中で、夫がなにかに巻き込まれたらしく家族はそれぞれ、家を出る準備をしていた。もう帰れないようだ。子どもたちは驚くほど身軽だった。大きな荷物もなく、さっと出ていくような軽やかさ。一方の私はというと、あれもこれもと、次から次へと荷物をかき集めていた。「これもいるかもしれない」「いや、こっちもあとで役立つかも」どれも手放せない気がして、気づけば荷物は山のよう。でも、その途中で、ふと気づいた。――本当に必要なのかな?夢の中の私は、ふっと笑った。こんなに抱え込まなくても、案外なんとかなる。そう思ったら、肩の力が抜けていった。そういえば最近、ちょうちょをよく見る。季節を問わず、私のまわりをふわりと舞う。ちょうちょは変化や変容の象徴だという。もしかすると、私自身が変わろうとしているのかもしれない。たくさん抱えて生きてきたけれど、ほんとうは、もっと身軽で、もっと自由でいい。必要なものは、そんなにない。私にとってほんとうに大切なものは、ちゃんと、自分の中にわかっている。
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