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【第2話】「五感をフルに使う」 ──身体は、いつも”いまを生きている

わたしたちは、思考で生きているようでいて、本当は"身体"にすべての答えを持っているのかもしれません。本気で一日を生きようと思ったとき、まず意識したいのは「感覚に戻る」ということです。 五感をフルに使うというのは、特別な感性を磨くことではありません。 むしろ、あたり前のことを、当たり前に"感じる”力を取り戻すこと。たとえば、歩く。どんなに考えごとをしていても、足の裏はちゃんと地面を感じています。 重心の揺れ、風の流れ、靴の中のわずかなズレ―身体はつねに「いまここ」を生きているのです。 ごはんを食べるとき、 スマホを見ながら急いで口に運ぶのと、噛む音や舌の感触をひとつひとつ確かめながら味わうのとでは、まったく違う時間が流れていきます。 視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚。 どの感覚も、いまこの瞬間をキャッチしてくれるアンテナです。 そしてそれは、意識を”過去”でも"未来”でもなく、「現在」に戻してくれる唯一の橋でもあります。 たとえば、会話のなかで誰かの言葉に感銘を受けたとき、 「胸が一杯になった」と感じられたなら、それは感覚がちゃんと生きている証拠です。 五感を閉じたままでは、気づきもやさしさも育たないのです。 本気で一日を生きるというのは、何かをやり遂げることではなくて、 "わたし”という感受性に正直であること。 「今日はこんな音が聞こえた」 「この服の手触りが落ち着いた」 そんな些細な発見こそが、あなたにしか歩めない一日を形づくってくれるのです。 感覚は、誰のものでもなく、自身のためにあるもの。 五感をひらけば、自身の輪郭がはっきりとして、一日が「誰かの時間」ではなく、「あなただ
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