『思い通りにいかない世界』と『恥を知る』
「文句ばかりを言ってはいけない」「不満や愚痴はネガティブだから控えなさい」そんなふうに教えられて育った人は多いかもしれません。けれど本当に、不満を口にすることは“悪いこと”なのでしょうか?実はそうではありません。問題は「言うこと」そのものではなく、「なぜ言いたくなるのか」に目を向けることの方が、大切だと考えます。そもそもですが、不満や文句が出るというのは、「こうなってほしかった」「こうあるべきだと思っていた」という、自分の“期待”が裏切られたときに起こるものです。つまり、根本には「思い通りにしたい」という欲求があります。たとえば——・電車が遅れてイライラする・店員の態度が悪くて文句を言いたくなる・子どもが自分の言う通りに動かず、つい怒ってしまうこれらの背景には、「こうあるべきだったのに」という前提があります。もし最初から「電車は遅れることもある」「人にはいろんな対応がある」「子供は言うことを聞かないものだ」なんて思っていたら、イライラも文句も出なかったかもしれません。思考の奥を探っていくと、他人や環境を変えたいという思いの裏に、「自分の価値を認めてほしい」「もっと安心したい」「努力が報われてほしい」といった、本音が隠れていることがあります。この構造を見つめることができたら、たとえ不満があっても、それに振り回されなくなっていきます。それどころか、「あぁ、これは自分のこだわりだったな」と気づくことで、自然と心がゆるみ、他人への怒りも手放せるようになっていく。不平不満や愚痴を「良くないもの」として追い出す必要はありません。それは、心の奥にある「期待」や「願い」が、形を変えて現れたもの
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