絞り込み条件を変更する
検索条件を絞り込む

すべてのカテゴリ

3 件中 1 - 3 件表示
カバー画像

探偵のリアルと、やかましい客

「奥さんが、もう何日も家に帰ってきません。」 電話口の男性からの相談だ。 しばらく前から離婚を迫られているらしい。 ご本人だけでなく、お母様とも相談のうえで、私たちに依頼することになった。 初日:大雨の中での追跡 調査初日は、土砂降りの雨だった。 奥さんの職場近くで2時間以上待機。 傘越しに視界は悪く、初見ということもあり、まず対象を見つけるのが一苦労。 ようやく姿を確認できたのは、退勤時。 そのまま駅へ向かい、ホームで見知らぬ男性と合流。 電車に乗り、数駅先で降りた。スーパーでの観察 駅ビルのスーパーに立ち寄った2人を、少し離れた場所から観察する。 買い物カゴに何を入れているか。 歩く距離感、表情、さりげないボディタッチ。 できるだけ細かい情報を押さえたい。 お客さんは、そういう"細部"を求めている。 そのような報告をしないと納得しないもんだ。(※ぶっちゃけ尾行が目的なら道中の撮影なんてしたくない)ただ、距離を詰めすぎれば失敗する。 一瞬の油断で、すべてが終わる。 そのバランスが、難しい。 買い物を終えた2人は、もう雨の上がった夜道へ。 人通りの少ない暗い道を、気づかれぬように追う。 やがて、オートロック付きのアパートに入っていった。 翌朝:決定的な1枚 夜通しの張り込みを終え、翌朝。 ついに、2人揃って出てくる瞬間を正面から撮影することに成功。 顔、服装、荷物、距離感。 一切のブレなく、押さえられた。 これで十分とも言えるが、私たちはさらに証拠を積み重ねた。 その後も3日間、対象者たちの行動を追跡。 同様にアパートへの出入り、生活の様子、親密なやりとりなどをしっかり撮影し、
0
カバー画像

探偵として2件目の依頼──静かなる復讐の現場で

捨てられた女性による復讐依頼 「こんなこと現実にあるんだなぁ」 探偵になって間もない頃、私は心の中でそう呟いた。 私が初めて受けた復讐依頼(依頼としては身辺調査だが)。そこには想像以上に生々しい現実が待っていた。 ⸻ 探偵を始めたばかりの依頼 依頼人は30代前半の女性だった。 かつて深く愛した男性に捨てられたという。 妊娠した彼女に対し、男は中絶を強要し、その後、音信不通になった。 怒りと悲しみを抱えながらも、彼女は表向き平穏に生きていた。 だが、心の奥底には、言葉にならない怒りがくすぶり続けていた。 そしてついに、彼女は決意した。 「ケジメをつけたい」 私に託されたのは、そのための調査だった。 ⸻ 会社からの張り込みと追跡 まず、男の自宅を特定する必要があった。 判明していたのは、彼の勤務先の情報だけ。 その会社は大手ビルに入っており、出口は3つ。 私は可能性が高い正面出口を、依頼人は残り2つを張り込む形で作戦を立てた。 夕方、会社の終業時間。 人混みの中、スーツ姿の男が、私の待機していた出口から出てきた。 依頼人に連絡を入れ、すぐさま尾行を開始。 男は居酒屋に入った。 私は外で待機し、彼が出てくるのを静かに待った。 1時間ほどして、男は店を出た。 そしてタクシーに乗り込む。 慌てて近くにいたタクシーに私と依頼人も飛び乗り、追跡を続行。 だが、途中で信号に引っかかり、一度見失った。 「もうダメか」そう思った瞬間、奇跡的にタクシーが並んだ。 隣のタクシーに乗っていたのは、間違いなく対象の男だった。 そこからは再び慎重に尾行。 男が降りた場所を確認し、住んでいるマンションと号室ま
0
カバー画像

探偵という「人を信じられなくなる仕事」への一歩目

「最初は、ただの興味と少しの勢いだった」プロの探偵になろう!なんて、大それた志があったわけじゃないんです。最初はただ、目の前の困ってる人を助けたくて――ちょっと首を突っ込んだ。それだけの話でした。でも、まさかその時の出来事が、自分を探偵の道へと引っ張っていくなんて。当時の自分には、まったく想像もつかなかったんですよね。探偵を始めたきっかけきっかけは、友人のひと言でした。「元カノに貸したお金、返してもらえなくてさ…」と。詳しく話を聞いて、代わりに弁護士にも相談してみたんですが――結局「法的にどうすることもできませんね」と言われてしまって。でも、「なんとかならないのかな」って思ったんですよ。いろいろ調べていくうちに出会ったのが、いわゆる“なんでも屋”と呼ばれる人たち。今でいうところの「探偵」に近い仕事をしている人たちでした。その中のひとりに連絡を取って、喫茶店で相談してみたんです。すると相手は、相手女性の状況を聞いたうえで、「こういう方法なら、回収できるかもしれない」と具体的な提案をいくつかくれました。流れで、着手金として5万円を預けて、様子を見ることに。……なんか、ドラマみたいな展開ですよね。で、後日、状況報告のためにまた会った時、その探偵さんから思いがけないひと言が飛び出しました。「一緒に仕事してみない?」――え?まさかのスカウト?驚きましたよ、そりゃあ。その場では即答できず、数日考えさせてもらいました。怖さもありましたけど、それ以上に「この世界、もっと知りたいな」って気持ちが勝ちました。で、数日後。腹をくくって飛び込んだんです、探偵の世界に。あ、ちなみに友人の件は……いつの間
0
3 件中 1 - 3