「利他的行動についての説明」神戸市看護大学看護学部前期2024年
(1)問題① 利他的行動のほうが,利己的行動よりも集団としてのメリットが大きいという説があります。災害が起こったときに人々が利己的に我先に逃げ出すのではなく,利他的に助け合う行動のほうが多く助かることが分かっているからです。逃げ道を見つけたときに,ひとりだけ逃げるのではなく,逃げ道があることを皆に知らせて逃げるほうが助かる人間が多く,集団としてのメリットが大きい。また,逃げる途中,さらなる困難にぶつかったときに,今度は,別の人間が逃げ道を見つけたりするので,助かる確率が高くなります。結局,こうした助け合いが集団を利することになります。② 集団内での助け合いは動物にも見られます。シジュウカラガンやミーアキャットのように,鳥類や哺乳類の世界では自分が属する集団を守るために見張り役を行う個体が存在します。この個体は外敵が近くに来たことを察するとけたたましい警告音を出して仲間に危険を知らせます。その個体は目立つ行為をするので外敵の餌食になりやすく,このような行為はその個体自身にとってはデメリットといえるでしょう。それにもかかわらず,こうした利他的行動には集団全体でみると,逃げる準備ができ生存率が高くなるというメリットがあるように思えます。③ しかし,これには別の見方もあります。最初に敵を発見した個体にしてみれば,黙って飛び立つと群れから離れるリスクが大きいので,危険を少なくするため,警告音を発して他の仲間と同時に飛び立つほうを選ぶのだという考え方です。そのため,讐告音を発する行為は,純粋な利己的行為であり,他個体に対する「操作」だという説もあります。④ 南極のコウテイベンギンはアザラシ
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