お城の中は、遠距離恋愛のようなもの。
1軒目のお城に住んでいた頃の話です。その日は、朝食の準備をしようと一番下の階の端にあるパンルーム(朝食用の部屋)にいたのですが、静まり返ったお城の中、どこにも妻の気配がありません。「おーーい……」声を張り上げて呼びかけても、返事はなし。……ああ、そういえば。今日は妻が一番上の階にある“エプロンランドリールーム”で、アイロンがけと掃除をしていたんでした。私はお城の一番下の端、妻はお城の一番上の端──お互い、お城の対極の場所に居るのです。お城の構造上、部屋の端から端まで20メートルほど。ランドリールームまでの階段を含めると、片道50メートル近く。ちょっと伝言を伝えるだけでも、往復で100メートルの移動が必要になります。日常の中で、家の中だけで1km以上歩くというのは、お城暮らしでは“当たり前”のことです。庭やお堀も入れると・・・。それでも、なんとか声を張り上げて呼び続けていたら、ようやく妻が姿を現しました。ああ、幻じゃなくてよかった(笑)この感覚、ふと“遠距離恋愛”を思い出しました。まだウクライナにいた頃の妻と、国をまたいで心を通わせていたあの頃。同じ建物の中にいても、こんなに遠いと、どこか似たものを感じます。それ以来、私たちはトランシーバーを導入しました。そのトランシーバーは今の牧場でも活躍しています。牧場から馬小屋や家の中でも、お互いを呼び出せるので便利です。私たち夫婦はスマートフォンも2人で1台を共有しています。「え?スマホを見られるのが嫌ですか?」それは、何かを隠しているということではありませんか?相手は、自分自身の潜在意識の投影です。自分が「コソコソ」していれば、相手も「
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